世界を舞台に活躍中『上海の伯爵夫人』真田広之インタビュー

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『ラスト サムライ』で見せた美しいサムライの所作で世界を魅了し、日本人俳優として初めて招かれたロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでの名演によりエリザベス女王から名誉大栄勲章第五位も授与された真田広之。

1930年代の激動の上海を背景に友情と愛の物語が描かれる名匠ジェームズ・アイヴォリー監督の最新作『上海の伯爵夫人』では、ミステリアスな日本人・マツダを好演し、その実力のほどをあらためて見せつけた。現在は拠点をハリウッドに移し世界を舞台に活躍中の彼だが、一時帰国した際、新作について話を聞いた。

共演者の顔ぶれも凄い本作だが、その中にあって大きな存在感を見せている彼。個性派俳優たちに囲まれても輝きが褪せることのない俳優・真田広之の強みとは何なのだろうか。「こんな監督、こんな人たちとできたらと思っていた仕事でしたから、ただただ、夢中でやっていくだけでした。僕は終わってからゾっとするタイプ(笑)。事前に、その意味が深々とわかっていたら、飛び込めないだろうという仕事が過去にも多々ありましたが、今回もそう。役者さんの映画も見ているし、監督の作品は10代の頃から観ている。オファーをいただき、監督の作品群の中に入れるという喜びだけで突っ走って、その現場でどんなことが要求され、どんなレベルが必要なのかあまり悩まない。できるだけの準備をして、現場ではベストを尽くすだけなんです。プレッシャーはあるんだけれど、その自分を楽しめる。確実に前向きなあがきをしているということが、いかに幸せなのかを感じながら日々、冷や汗をかきながらやる(笑)。怖いもの知らずなんでしょうね。能天気とも言えますけれど(笑)」

今回は、ロンドンのスタッフと中国のスタッフとの通訳もしていたのだとか。「『PROMISE』で北京語を覚えたばかりだったので、片言ですけれど。エキストラに説明をしたりしていました。あと、日本軍役のエキストラもみんな中国人だったので、敬礼の仕方を教えてやってくれと監督に言われまして。ちょうど『亡国のイージス』で敬礼を練習していた矢先だったので。微妙に、海軍と陸軍は違うんですが、基本形は同じだろうと。いろいろなことが役立ちました。タイミングも良く、どれが先でも後でもダメだっただろうなという感じですね」

リハーサルを好まず、撮影しながら修正していくタイプだというアイヴォリー監督との仕事は、いろいろな意味でエキサイティングだったという。「アンチ・ハリウッドというのがありありだし、言動にも出る。“ちょっとそれ、ハリウッドっぽいからやめて”とか“それやりすぎだから、もっとNY寄りの芝居をして”と言われる(笑)。マーケットのことを考えながらも、ハリウッドとの距離感、自分の作風を守っていく尺度がきっちりある。だから、質問すればすぐ答えが返ってくる。役者を迷わせないですね」。共演のレイフ・ファインズとは、彼がロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの舞台で日本公演に来たときが初対面。カンパニーのメンバーと食事をし、その後一緒にカラオケまで行った仲だそう。今回の撮影でも、週末はスタッフやキャストとともに食事やカラオケを楽しんだり、どちらからともなくセリフ合わせを始めたりと、いいコミュニケーションが取れたと話す。「お互いが舞台でやっていることもあり、レイフとは信頼感があったので、毎回、決め事を作らずに感じたまま動き、何が起きても楽しもうねという感じでした。あうんの呼吸で。現場はライブ感覚。舞台をやった感じですね」

「フレンドリーな日常と、エキサイティングなセットといういいバランスだった」。こう撮影を振り返る真田。舞台の話で盛り上がったレイフとは、「今度は、舞台で」と話しているという。ただし、ダニー・ボイル監督のSF超大作『Sunshine』(原題)も待機中と、世界の有名監督から引っ張りだこという現実もあり、「いつになるかはわからないけれど」とつぶやく。もし実現すれば、演劇ファンにとってだけでなく、映画ファンにとっても嬉しいニュースになることは間違いない。1日も早い、日英個性派俳優の舞台共演にも期待したい。

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