ファッション小噺vol.44 イタリア美女が着るイタリアブランドの実力

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『イタリア的、恋愛マニュアル』 -(C) 2005 Filmauro  S.r.l.
  • 『イタリア的、恋愛マニュアル』 -(C) 2005 Filmauro  S.r.l.
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昨年のイタリア映画祭で人気を集めた『イタリア的、恋愛マニュアル』(当時のタイトルは『恋愛マニュアル』)が、やっと7月14日から、日本で公開されることになりました。

4組のカップルを主人公に、愛における様々なステージを悲喜入り混じったエピソードで綴るこの作品。芸達者でチャーミングな役者たちが笑いと切なさを絶妙なリズムで演じるなか、ひときわ鮮烈な印象を残すのが若手女優のジャスミン・トリンカ。恋の芽生え〜結婚までというとてもロマンティックなエピソードを、イタリアで最も人気のある俳優、シルヴィオ・ムッチーノ(キュート!!)とともに担当する彼女は、映画ファンなら見覚えがあるはず。ナンニ・モレッティ監督の『息子の部屋』、マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督の『輝ける青春』などで好演を見せているのですから。

イタリア映画祭2007のために、先日来日したジャスミンは、映画で演じた強気なジュリアとはひと味違って、ちょっぴりシャイな女の子。『息子の部屋』でデビューして以来、映画出演のオファーが続いていたものの、ローマ大学で考古学を学び、学者になりたかったため(今もその夢は捨てきれていないそうだけれど)、依頼を頑なに拒み続けていたのだそう。そんな彼女も運命には逆らえず、女優業を再開。その後、いくつもの素晴らしい作品を経て、出会ったのがこのクラシックなイタリア映画の伝統を受け継いだ『イタリア的、恋愛マニュアル』だったというわけです。

インタビュー当日は、全身をイタリアブランドMiu Miuで固めていましたが、さすがにお似合い。痩せすぎていないカーヴィで柔らかなボディに、シンプルだけれどラインの美しい仕立てのMiu Miuがしなやかにフィット。やはり、イタリアのデザイナーたちはこういう立体的で女性的なボディを想定して服作りをしているのだなとあらためて気づかされました。

これまで何度も、「素敵!」と感じてきたMiu Miuだけれど、スキニーなモデルたちがランウェイで見せる魅力とは違って、ジャスミンの着ているそれは、とても説得力があり、リアル。しかも、店頭で平面的に並べられているときには、あまり引き寄せられそうもないタイプのシンプルなデザインの服であるだけに、「服は着る者がいてこそ完成するというのはまさに本当だよな」としみじみ。ファッションというものは単なるお飾りではなくて、実際に日常の中で“活用”されているものなのだという、ごく当たり前のことを実感したのでした。

彼女が着ている服を、思わず「かわいい、欲しい」と思ったけれど、現実を見つめなければ。果たして、Miu Miuは自分に似合うのか、似合わないのか。やはり、ファッションの基本は、「己を知るべし」ですからね。



Miu Miu
《text:June Makiguchi》

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