立ち見満員御礼に「思い届いた」と田中麗奈感涙! 『夕凪の街 桜の国』初日舞台挨拶

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初日を迎えた『夕凪の街 桜の国』の舞台挨拶に顔を揃えたキャスト・スタッフ陣
  • 初日を迎えた『夕凪の街 桜の国』の舞台挨拶に顔を揃えたキャスト・スタッフ陣
  • 皆実役に込めた強い思いを語ってくれた麻生久美子
  • 立ち見も出るほどの大盛況ぶりに「思わず涙が出ちゃいました」と大感激の田中麗奈
昭和33年の広島に生きる被爆者の女性と、現代の東京に暮らすその姪。原爆、そして家族を巡る2人の女性の物語を通じて、生きることの尊さ、命のつながりを描いた『夕凪の街 桜の国』。広島での先行上映に続き7月28日(土)、全国で初日を迎え、都内劇場で田中麗奈、麻生久美子、吉沢悠、中越典子、藤村志保、伊崎充則らキャスト陣、本作のサウンドトラックでハープを演奏している内田奈織、そして佐々部清監督を迎えての舞台挨拶が行われた。

生きることに苦悩する、主人公の皆実を演じた麻生さんは「女優をやってきて初めて『この役はどうしても自分がやりたい』と思った役でした。乗り越えなきゃいけない壁もいくつもあって、本当に苦しくなったこともありました。原爆や戦争を知らない私が、彼女の気持ちを理解するのは無理でも、理解したいという思いを一番大切にして演じました」と役に込めた思いを語ってくれた。そして心に残ったせりふを2つ挙げてくれた。「一つは吉沢さん演じる打越さんが言ってくれる『生きとってくれてありがとう』というせりふ。この言葉に『こんな私でも生きてていいんだ』と開放されました。そして、もう一つは原爆症を発症した皆実の『原爆落とした人は私を見て、“やった! また一人殺せた!”と思うてくれとる?』というナレーション。戦争が終わって13年も経つのに、死ななくちゃならない彼女から出たこの言葉には、本当に考えさせられました」と語った。

30度を越す暑さにもかかわらず、劇場は超満員。この大盛況ぶりに、田中さんと中越さんが感動のあまり、思わず涙を見せる場面も。中越さんは「世界中で戦争が行われていますが、一人でも多くの人にこの映画を受け止めてもらって、命の尊さを感じてほしいです」と語ってくれた。

役作りの段階で実際に被爆2世の方に会って話を聞いたという吉沢さん。「話を聞いて、自分が思ってる以上の重みといいますか、真剣に考えねばならない歴史があったと感じました。その部分をどれだけ出せるか苦労しましたが、真剣な気持ちで演じました」と真摯に語った。

劇中で学生服姿も披露してくれた伊崎さんは「僕は30歳なんですが(会場からは『えー!』という声)、着てみるとまだまだイケるな、と思いました」とおどけながらも「この映画に参加できたことが、一生の宝物になりました」と充実した表情を見せた。

若い共演者たちの言葉を聞いて、現場で最年長だった藤村さんも「若い人たちに、大事なことを伝えていけてるんだな、という喜びでいっぱいです」と嬉しそうに語ってくれた。

劇中で流れる美しいハープを演奏した内田さんは「心の中に居続けてほしい大切な人を思い出させる、オルゴールのような音色をイメージして演奏しました」と曲に込めた思いを語った。

そしてもう一人の主人公・七波を演じた田中さんは印象深かったシーンについてこう語る。「最後に七波が初めて写真で伯母の皆実と対面するところがありますが、撮る前から大切なシーンだと思っていました。昭和33年のパートで、麻生さんたちが伝えてくれた原爆の被害者の悲しみを、自分も受け止め、伝えなきゃと、2倍のプレッシャーと責任を感じながら演じました」。田中さんが「伝わりましたか?」と観客に呼びかけると、客席からは割れんばかりの拍手が。これには田中さんは「言葉にならないです」と感激した様子。

参加した全スタッフ、キャストに感謝の言葉を述べた佐々部監督が最後に、吉永小百合さんから届いた「もっと早く戦争が終わっていたら広島、長崎に原爆は落とされなかったのです。どんな戦争にも正義はありません。多くの方に映画を観ていただきたい。そして二度とこんな悲劇が起こらないことを願っております」というメッセージを紹介すると、会場からは温かい拍手がわき起こった。映画に参加した全ての人間の平和への思いが込められた『夕凪の街 桜の国』は全国にて公開中。
《text:cinemacafe.net》

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