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【シネマ羅針盤】ムーミンの魅力を再発見 「自分らしさ」のあるべき姿とは?

新作映画の公開を機に、再び注目を浴びているムーミン。作者であるトーベ・ヤンソンの生誕100周年にあたる昨年に続き、2015年は童話誕生から70周年のアニバーサリーイヤーを迎えた。

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『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』-(C) 2014 Handle Productions Oy & Pictak Cie (C) Moomin Characters TM
『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』-(C) 2014 Handle Productions Oy & Pictak Cie (C) Moomin Characters TM
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  • 『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』-(C) 2014 Handle Productions Oy & Pictak Cie (C) Moomin Characters TM
新作映画の公開を機に、再び注目を浴びているムーミン。作者であるトーベ・ヤンソンの生誕100周年にあたる昨年に続き、2015年は童話誕生から70周年のアニバーサリーイヤーを迎えた。ムーミン一家と彼らを取り巻くキャラクターの魅力は、いまも色あせることを知らない。

この冬、日本に届いた『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』は母国・フィンランドが初めて製作した手描きのムーミン映画として、世界中のファンが待ち望んだ作品。地中海沿岸に位置するリビエラを訪ねたムーミン一家と仲間たちが休暇を楽しむ姿を、温かみあふれる作画と色合いで生き生きと描く。舞台がムーミン谷とは対照的な高級リゾート地だけに、表情豊かな太陽の光に照られ、ムーミンたちは持ち前の個性を爆発させている。



その筆頭が“スノークのおじょうさん”ことフローレンで、現地で出会った金持ちのプレイボーイに触発され、見よう見まねでセレブライフを満喫する。ムーミンパパも地元の名士と意気投合すると、“ムーミン伯爵”を自称しやりたい放題。そんな2人に対し、ムーミンとムーミンママは戸惑いを覚えつつ、やがては恋敵に決闘を申し込んだり、豪勢なホテルの部屋で植物を育て始めたりと「自分らしさ」を開花。もちろん、ミイは相変わらずだ。

彼らのマイペースぶりは、ときに騒動を巻き起こし、家族崩壊のピンチさえ招くのだが、映画がハッピーエンドを迎えるのは言うまでもない。それはムーミンたちが、ムーミン谷での簡素な生活を通して、「自分らしさ」の土台に、周りの人々や環境があると知っているから。他者を認めるささやかな心づかいは、本作で再発見できる「ムーミン」の魅力であり、ともすれば「自分らしさ」の意味をはき違えてしまう現代人へのメッセージでもある。

同時期にはもう1本、70年代のTVアニメシリーズを再編集した『劇場版 ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーション』も公開される。原作は1946年にヤンソンが発表した「ムーミン谷の彗星」。地球に近づく巨大な彗星に、ムーミンたちが右往左往するという物語は、第2次世界大戦の暗い空気感を背景にしているが、70年という歳月を経たいまでは、自然災害と向き合う日本人の心にも響くはず。フェルト生地のムーミンがたまらなく可愛い!

『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』は2月13日(金)より全国にて公開。
『劇場版 ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーション』は2月28日(土)から公開。
《text:Ryo Uchida》

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