日米“暴露系”ドキュメンタリー対決!『シチズンフォー スノーデンの暴露』『FAKE』

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『シチズンフォー スノーデンの暴露』 -(C)Praxis Films -(C)Laura Poitras
  • 『シチズンフォー スノーデンの暴露』 -(C)Praxis Films -(C)Laura Poitras
  • 『FAKE』 (C)2016「Fake」製作委員会
新聞記者たちによるカトリック教会のスキャンダルを暴いた実話を実写化した『スポットライト 世紀のスクープ』がアカデミー賞をW受賞し、メキシコ麻薬戦争の最前線をとらえたドキュメンタリー『カルテル・ランド』が公開前から話題になり、大統領選にまつわる一大スクープの内幕を描くケイト・ブランシェット&ロバート・レッドフォード共演作『ニュースの真相』が8月に公開されるなど、いまジャーナリスム精神に根差した硬派な作品が相次いでいる。6月も、真実に迫る“暴露系”ドキュメンタリーの注目作が日米から登場する。

まずは、第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『シチズンフォー スノーデンの暴露』だ。2013年6月、ある内部告発で全世界に衝撃が走った“スノーデン事件”。それは米国の二大情報機関、CIA(中央情報局)、NSA(国家安全保障局)に属した若者が、国家がテロ対策という大義名分のもとに、世界のIT企業のサーバーに直接アクセス、さらに米最大の通信会社から個人情報を“盗む”という、行き過ぎた管理体制の実態を暴露し、自ら名乗り出るという類を見ない大事件だった。

テロや犯罪への関与と無関係にあらゆる国民の電話の会話、メールの内容からインターネットの検索履歴まで、莫大なる通信記録を収集・分析しているという驚愕のスクープが、世界を駆け巡る一部始終をリアルタイムで捉えていく。スパイの汚名を着せられ、裏切り者と罵られ、過去にNSAに楯突いた告発者たちの末路を知りながらも、スノーデンが守りたかった“自由”の意味とは? その命を懸けた告発の全容が明らかになる。本作を手がけたローラ・ポイトラス監督は、ウィキリークスのジュリアン・アサンジを描いた最新作『Risk』(原題)が先日のカンヌ国際映画祭にて上映され、存在感を放っていた。

そして、日本からは2014年の“ゴーストライター騒動”で話題になった佐村河内守のドキュメンタリー『FAKE』が公開中だ。聴覚障害を持ちながら「交響曲第1番 HIROSHIMA」などを発表したことで知られていた佐村河内氏に関して、彼の作品は音楽家・新垣隆氏がゴーストライターとして作曲したものと暴露された一連の出来事は、記憶にも新しい。

新垣氏は、佐村河内氏が楽譜を書けないことや、実は耳が聞こえており、通常の会話でやり取りしていたこと、18年間にわたり彼のゴーストライターを務めてきたことなどを主張。一方の佐村河内氏は、主要楽曲が自身だけの作曲ではないことを認め、後の会見で謝罪後、メディアに対して沈黙を続けてきた。そんな佐村河内氏に迫るのは、オウム真理教の内部に迫る『A』『A2』以来15年ぶりに単独でメガホンを取った森達也監督。プロデューサーは『いしぶみ』の橋本佳子。佐村河内氏の自宅でカメラを回し、その素顔に迫るとともに、取材の申し込みに来るメディア関係者たちや、真偽を確かめに来る外国人ジャーナリストの姿も捉え、“何が本当なのか”というテーマを映し出していく。

いずれも日本を、世界を揺るがした一大スキャンダル。カメラが捉えた“真実”を、あなたも覗いてみては?

『シチズンフォー スノーデンの暴露』は6月11日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。

『FAKE』はユーロスペースほか全国にて順次公開中。
《text:cinemacafe.net》

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