※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【インタビュー】アリシア・ヴィキャンデル 映画作りで最も重要なのは?

「シリーズの大ファンです!」「あなたの作品が私の人生を変えました!」。今日もどこかの映画のオーディション会場では、役を熱望する俳優たちが製作者たちに…

最新ニュース インタビュー
注目記事
アリシア・ヴィキャンデル『ジェイソン・ボーン』/photo:Nahoko Suzuki
アリシア・ヴィキャンデル『ジェイソン・ボーン』/photo:Nahoko Suzuki
  • アリシア・ヴィキャンデル『ジェイソン・ボーン』/photo:Nahoko Suzuki
  • アリシア・ヴィキャンデル『ジェイソン・ボーン』/photo:Nahoko Suzuki
  • アリシア・ヴィキャンデル/『ジェイソン・ボーン』 (C) Universal Pictures
  • アリシア・ヴィキャンデル『ジェイソン・ボーン』/photo:Nahoko Suzuki
  • アリシア・ヴィキャンデル『ジェイソン・ボーン』/photo:Nahoko Suzuki
  • アリシア・ヴィキャンデル/『ジェイソン・ボーン』 (C) Universal Pictures
  • アリシア・ヴィキャンデル『ジェイソン・ボーン』/photo:Nahoko Suzuki
  • 『ジェイソン・ボーン』 (C) Universal Pictures
「シリーズの大ファンです!」「あなたの作品が私の人生を変えました!」。今日もどこかの映画のオーディション会場では、役を熱望する俳優たちが製作者たちにこう訴えているかもしれない。この場合、製作者たちは発言の真偽を見抜かなくてはならないだろうが、いまをときめくオスカー女優が目をキラキラさせながら冒頭の言葉を放ったとしたら、それは紛れもなく真実だ。『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞に輝き、旬のスターとなったアリシア・ヴィキャンデルにとって、『ボーン・アイデンティティー』に始まる“ボーン3部作”は過去の思い出にトリップさせてくれるものでもあるという。

まだアリシアがオスカー像を手にする前、ロンドンのアパートで女の子3人とルームシェアをしていた頃。彼女たちの週末の楽しみは、“ボーン3部作”を観ることだった。
「休日に女の子同士でワイワイ観るには最高のポップコーンムービーよね。その一方、世の中の動きを感じさせる物語なのが素晴らしいわ。ただ、私の楽しみ方は女の子っぽくなかったかもしれないけど(笑)。映画が大好きだし、女優として映画作りに夢中だったから、アクションシーンの長回しに痺れっぱなしだったの」。

もちろん、女子同士でボーンのカッコよさにときめく瞬間もあった様子。
「だって本当に素敵だもの。マット(・デイモン)はボーンをすごく魅力的なキャラクターに作り上げたと思う。そもそも、ほかのアクションヒーローたちは女性の扱いがなっていないわよね(笑)。マティーニを飲んだりしがちだし…。でも、ボーンは自分が何者であるかを知ろうとするし、悩み、傷ついていく。ものすごくクールに敵を倒す力を持つ一方、繊細さもあるところが素敵だと思うの」。

そんなボーンに対し、シリーズ最新作『ジェイソン・ボーン』に登場するCIAエージェント、ヘザー・リーは興味深い振る舞いを見せる。ボーンをCIAに連れ戻そうとするヘザーと彼の関係を、演じるアリシア自身はこう分析する。
「喪失を経験してきたボーンは、心の壁を崩すことができない。それはCIAで働くヘザーにも言えることで、彼女が自分と同じ葛藤を抱えているかもしれない可能性をボーンは感じたんじゃないかと思うわ。諜報の世界で、モラルのコンパスをどちらに向けるべきか悩んでいるんじゃないかって。だから、双方が望めば、2人の間につながりは生まれ得たと思う。でも、この映画の中では、ボーンにも観客にもヘザーの本心が分からないの」。

『コードネームU.N.C.L.E』『エクス・マクナ』に『リリーのすべて』、そしていま熱っぽく語る『ジェイソン・ボーン』と、話題作の中で輝きを放つアリシア。自身の製作会社も立ち上げ、映画愛を加速させる中、映画作りにおいて最も重要なのは「ビジョンを持っている人との出会い」だと語る。
「私は映画作りが大好き。まるでマシーンのパーツとパーツが組み合わさって1つのものになっていくように、みんなで力を合わせて共同作業を行う感覚が好きなの。私はカメラの前に立つ人間だけど、映画作りという大きなマシーンの一部に過ぎない。むしろ、大事なのは共同作業のリーダーとなる人物、つまり監督ね。リーダーである監督のビジョンやアイデアを形にしたいと思えるか、それが私にとって重要なことなの」。

ビジョンを受け止めてみたい監督たちは、「彼の『預言者』が好き、数週間前に観直した『ディーパンの闘い』も素晴らしかった」というジャック・オディアールをはじめ、コーエン兄弟、ミヒャエル・ハネケ、ラース・フォン・トリアーなど、「挙げられないくらいたくさん(笑)」。一方、新鋭監督たちとのコラボレーションにも惹かれるという。
「経験値がない分リスクはあるけど、彼らの情熱に魅力を感じるし、それを形にする手伝いができればと思っている。私自身にも、まだ経験が浅い時に私を信じてチャンスをくれた人たちがいるから」。

もちろん、『ジェイソン・ボーン』でアリシアの情熱を受け止めたポール・グリーングラスとの再タッグも熱望している。
「それは絶対よ。ポールとマットが次回作をやるなら、私は何が何でも参加するわ!」。
《text:Hikaru Watanabe/photo:Nahoko Suzuki》

特集

【注目の記事】[PR]

関連記事

特集

page top