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『天気の子』インドプレミアの熱狂に新海監督大きな手応え「3年後くらいにまた」

公開前から140の国と地域での配給が決定していた『天気の子』が、この度、世界一の映画大国・インドにて日本映画初のインドプレミア上映を実施、新海誠監督が現地入りした。

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『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
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公開前から140の国と地域での配給が決定していた『天気の子』が、この度、世界一の映画大国・インドにて日本映画初のインドプレミア上映を実施、新海誠監督が現地入りした。

>>『天気の子』あらすじ&キャストはこちらから

ムンバイ、デリーをはじめとするインド全国30都市で、10月11日から公開されることが決定(配給会社:Vkaao/興行会社:PVR Cinemas)している本作。日本映画がインドの劇場で一般公開されること自体が異例で、過去インドで一般公開された作品は『万引き家族』『ドラゴンボール超 ブロリー』の2作品のみ。『天気の子』は日本のオリジナルアニメ映画として、初の一般公開となる。

超異例!インド初の日本映画プレミアは署名活動で実現


『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
インドでは『君の名は。』が人気を博し、今年の2月にインターネット上で『天気の子』のインド公開を求める署名活動が起こり、5万人を超えるファンの署名が集まったことが新海監督本人や東宝の海外配給担当者、現地配給会社買い付け担当者の耳に届き、署名活動に応える形で公開が決定した。

初のインド訪問となる新海監督は、現地時間9月27日(金)に実施するインドプレミアに合わせて現地入り。上映を前に「インド上映は現地の若者たちによる署名活動のおかげで実現しました。インドの若者たちが日本の映画から何を得てくれるか、彼らの反応を楽しみにしています」と期待を膨らませていた。

『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
プレミア上映会場となったのは、インドの首都・ニューデリーにあり、いま1番人気のショッピングモールにある劇場「サケットセレクトシティウォークPVRcinema」。インド7都市で開催される「インド日本映画祭」の開幕も兼ねており、当日は全席招待、劇場内の複数スクリーンでインドファン合計約1,000人が本作を鑑賞した。予約チケット200席に半日で約2,000人以上の応募が殺到し、さらに当日チケットにも長蛇の列ができるなど期待値の高さが伺えた。

ボリウッドの熱量に新海監督「できれば3年後くらいにまたインドに」


『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
10~20代を中心に、映画ファン、アニメファン、新海誠ファンが埋め尽くした劇場には「shinkai!shinkai!」というコールが響き、熱気が場内を包み込む中、上映前の舞台挨拶に登場した新海監督は、待ちわびたファンたちの大喝采と歓迎の拍手で迎えられた。

興奮と歓声がやまない中、新海監督は「皆さんの署名活動のおかげでインドに来ることが出来て、心から幸せです。本当にありがとう」とまず感謝の挨拶。「インドという日本からとても離れた国で、文化も異なり、様々な価値観を持つ皆さんに、『天気の子』をどんなふうに楽しんでいただけるのか、心から楽しみにして来ました。皆さんの心の中に、少しでもこの映画が何かを残すことが出来たら、とても幸せに思います。どうか映画を楽しんでください」と語った。舞台挨拶には、インド配給VkaaoのCEO・vaibhav(バベル)氏、インド大使の平松賢司氏も登壇した。

『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
本編上映中は随所で、手を叩きながら大声で笑い、隣の席の友人と肩を組み泣き、腰を浮かし腕を高く上げ大きな声援を送るインドの観客たち。ボリウッドを楽しむようにフルパワーで『天気の子』を楽しんでいた。上映後は拍手と大歓声が飛び交い、新海監督が再登壇した際も、割れんばかりの大喝采となった。

観客からは、「心に残り続けるような映画」「いつも真の日本の魅力を描いていて素晴らしい」「インドでのアニメの既成概念を打破する力があり、アニメそのものを新しいレベルに引き上げてくれました」「つい最近日本語を勉強し始めたところで、『心からありがとうございます』と言いたい」といった声が聞かれた。

前のめりのQ&Aに新海監督、“迷い”を吐露


『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
Q&Aでは、前のめりに挙手をしてアピールをする観客で溢れることに。インドの熱を直に感じた新海監督は、「できれば3年後くらいにまたインドに帰って来て、皆さんに新しい映画を見せたいです。また再会しましょう!」とインドのファンへ語った。

『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
日本のアニメ―ション映画の作り方と、ハリウッドのアニメ―ション映画の作り方への違いについての質問に、新海監督は「日本のアニメーション映画は“作家主義”。つまり、監督の作家性が映画の軸にあるのが日本のアニメーション映画だと思います。ハリウッドの方は、はるかに分業が進んでいるような気がしますね」と回答。

「日本がいま作家主義になっているのは、宮崎駿さんのような強力な監督・アニメーターの影響だと思います。この先ハリウッドから学び、優れたスタッフと分業していく必要性を感じると同時に、ハリウッドと同じ作り方をしても適うわけではなく、宮崎監督や僕のように従来の作り方を続けていくことにも意味があるような気もしていて、迷いますね」と明かした。

『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会
また、日本のアニメーション映画には子どもが多く描かれている点については、「アニメーション映画を一番必要としているのが彼らの年代だからだと思います。エンターテインメントには10代の子供たちの人生を変えてしまう力があるかもしれない」と新海監督。「ただ、高齢化が進み大人が増えている日本の社会で、これから僕の映画をどういう人たちへ届けていけばよいのか、大人を描くのか、それとも今までどおり10代を主人公にすべきなのか、今ちょうど迷っているところでもあります」と、正直な気持ちを吐露した。

インド公開の立役者と対面も!「日本の映画産業の形が少し変わるかも」


『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
翌日は、インド上映のきっかけとなった、本作のインド公開を求める署名活動を始めた、現地の男子高校生Divishth Pancholi(パンチョーリ)君と新海監督が対面。歓迎の花束を渡す感無量のパンチョーリ君に、新海監督は「署名活動をしてくれて本当にありがとう!」と感謝を伝え、『天気の子』の感想や、将来の夢など監督がパンチョーリ君を質問責めに。

最後は、いつか東京で再会し、監督自ら映画の舞台を案内することを約束した2人。対面を終えた新海監督は、「パンチョーリ君の熱意と行動力によって、この先日本とインドのアニメーション映画の形が少し変わるかもしれないし、日本の映画産業の形が少し変わるかもしれない。心から凄いことだと思います」と語っていた。

『天気の子』インドプレミア (C)2019「天気の子」製作委員会
人口13億人を超えるインドは、年間映画製作本数(約2,000本)と年間映画観客動員数(約20億人)が世界1位、さらに映画市場は年間24億ドルを超える、正真正銘の映画大国。多くのインド人が娯楽として映画を愛し、インド映画=通称ボリウッドは世界の映画産業を牽引している。しかし、国内で他国映画の劇場公開が難しいのが特徴のひとつでもあり、そのことからも一般公開に合わせてインドプレミアを実施したことは異例となった。

『天気の子』は全国にて公開中。

インドでは10月11日より、韓国では10月30日、ロシアでは10月31日、タイでは11月7日より公開。
《シネマカフェ編集部》

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