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アルジェリアの白い伝統布“ハイク”は抵抗の証「象徴的で歴史的で力強いもの」

『パピチャ 未来へのランウェイ』から、主人公の家族だんらんのひとときとともに、アルジェリアの伝統布“ハイク”の使い方や存在意義が伝わる本編映像を入手した

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『パピチャ 未来へのランウェイ』 (C)2019 HIGH SEA PRODUCTION - THE INK CONNECTION - TAYDA FILM - SCOPE PICTURES - TRIBUS P FILMS - JOUR2FETE - CREAMINAL - CALESON - CADC
『パピチャ 未来へのランウェイ』 (C)2019 HIGH SEA PRODUCTION - THE INK CONNECTION - TAYDA FILM - SCOPE PICTURES - TRIBUS P FILMS - JOUR2FETE - CREAMINAL - CALESON - CADC
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  • 『パピチャ 未来へのランウェイ』ポスター (C)2019 HIGH SEA PRODUCTION - THE INK CONNECTION - TAYDA FILM - SCOPE PICTURES - TRIBUS P FILMS - JOUR2FETE - CREAMINAL - CALESON - CADC
カンヌ国際映画祭・ある視点部門に正式出品され、大きな話題となった映画『パピチャ 未来へのランウェイ』。この度、主人公の家族だんらんのひとときとともに、アルジェリアの伝統布“ハイク”の使い方や存在意義が伝わる本編映像を入手した。

>>『パピチャ 未来へのランウェイ』あらすじ&キャストはこちらから

本作の舞台は1990年代、内戦下のアルジェリア。ファッションデザイナーを夢見る大学生のネジュマ(リナ・クードリ)は、親元を離れ大学寮で暮らしており、今回の場面は、ネジュマが実家に戻り母と姉とのつかの間の家族だんらんの様子を捉えたシーン。

早くに夫を亡くすも洋裁などで生計を立てながら娘たちを育てて来た母親、ネジュマの夢を応援している姉とネジュマの3人は、姉が結婚の申し込みの意味を込めてもらった真っ白な伝統的な衣装布“ハイク”を囲んで盛り上がる。

母親は、普段ヒジャブを着ける習慣がない娘ふたりに、“未婚女性”と“既婚女性”とで異なる纏い方だけでなく、自分もかつてそうしていたのであろう、ハイクの中にライフルをしのばせるという意外な使い方を教えるのだ。


ハイクとは1000年ほどにもわたってアルジェリアをはじめ、北西アフリカ諸国のムスリム女性が着用してきた伝統的な素材で、アルジェリア独立戦争の時代には女性が身につけて武器を隠していたことから“抵抗”の象徴でもあるという。メドゥール監督は「ハイクとは象徴的で歴史的で力強いもので、アルジェリア社会や家族の遺産でもあると言えると思います」と語る。

『パピチャ 未来へのランウェイ』 (C)2019 HIGH SEA PRODUCTION - THE INK CONNECTION - TAYDA FILM - SCOPE PICTURES - TRIBUS P FILMS - JOUR2FETE - CREAMINAL - CALESON - CADC
実は、このシーンの後にある大きな悲劇がネジュマを襲い、彼女は悩んだ末にこのハイクを使ったファッションショーを大学寮で行うことを決意する。監督は「ネジュマは伝統的なハイクから出発して、それをリサイクルして近代化させていきます。寮の外の社会では黒や暗い色を強要されているけど、ショーで使われるのは白。神聖で輝いてる。布を使って対比させているのです。若さと命の欲動を見せたいと思ったのです」と狙いを語る。

『パピチャ 未来へのランウェイ』 (C)2019 HIGH SEA PRODUCTION - THE INK CONNECTION - TAYDA FILM - SCOPE PICTURES - TRIBUS P FILMS - JOUR2FETE - CREAMINAL - CALESON - CADC
だが、一方で、ネジュマがこの伝統的な素材をドレスにリメイクしてコレクションを行う、大胆な行動を描いていく。 監督は、ハイク本来の使い方ではなく、ドレスに仕上げるという前例のない作業が批判を生む可能性も考え、ドレスへのリメイク作業自体はアルジェリア現地の衣装スタッフではなく、事前にハイク布を国外に送り海外のスタッフに作業を依頼するなど細心の配慮の上で準備を進めたという。

『パピチャ 未来へのランウェイ』は10月30(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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