北村匠海『さくら』ナレーションで涙「けっこう感情が入ってしまって」満席の舞台挨拶実施
犬のサクラと5人の家族を描く、西加奈子原作映画『さくら』の舞台挨拶が11月14日に新宿ピカデリーで行われ、出演者の北村匠海、小松菜奈、吉沢亮、小林由依、監督の矢崎仁司が登壇した。
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11月13日より全国74館で封切られた本作。公開を記念して行われた今回の舞台挨拶では、まず、満席の観客席を前に劇中で兄弟妹を演じた3人は「遂に、間を空けずに座られたみなさんを前に、舞台挨拶に立ててすごく嬉しいです」(北村さん)、「自分が2020年に携わった作品でお客様が入っての舞台挨拶は今日が初めてなので、“ただいま”という安心感を得ています」(小松さん)、「こうやってお客様が入っての舞台挨拶は久々な気がして、少し緊張してますが、楽しんでください」(吉沢さん)とそれぞれ挨拶。
3人の共演をふり返った小松さんは「最近、メイキング映像を観させてもらったんですが、私たちは本当に楽しそうにやっていたんだなと。夜の撮影も多く、深夜ならではの変なテンションになっていて、今思えば全然面白くないことも全部面白く感じていました」と言うと、「面白かったね」と同意した北村さん。すると、吉沢さんは「いつも菜奈ちゃんは、撮影が終わった後『おつカレーライス』と言って帰っていくんですが、それで僕たち2人も『おつカレーうどん』『おつカレーそば』とか、よくわからない感じで言ったりしていました」と現場の様子を明かした。
また、オーディションで美貴(小松さん)の親友・大友カオル役を勝ち取った小林さんは「こんなに豪華な、いつもテレビで観ていたみなさんとご一緒させていただくということで、本当に緊張しました」と初めての映画出演を回顧。そんな彼女との共演について小松さんは「バスケのシーンは撮影に入る前に2人で練習して息を合わせたり、心と心で通じ合うシーンもたくさんあったりして、アドリブもけっこう多かったので、一緒にお芝居を考えていきました」とコメント。
本作では、薫役とナレーションを担当した北村さん。「なんともいえない温かい愛情を込められればいいなと思い、薫役を演じるうえで、主観性と俯瞰性を大事にしました」と言い、「撮影が終わって、そのまま仮りでナレーションを撮った時は、けっこう感情が入ってしまって、音声さんと僕とでやりながら泣いてしまいました。その後、観てくださる方たちの目線を意識して録り直したんです。監督が、自分の声がすごくいいとおっしゃってくれたので、そこは自信を持ちながらやりましたが、一人で勝手に映画を振り返られる優越感も感じました」とナレーション収録をふり返る。
イベントには、劇中でサクラ役を演じた犬のちえも登場。吉沢さんはちえとの共演シーンについて「本当にすごかった。彼女の動き1つでシーンが変わる。芝居が上手い。みんなで卒業アルバムを覗くシーンは完璧だった」と感嘆したそう。小松さんも「サクラに助けてもらったし、非常に頼もしかったです」と称え、北村さんは「近寄ってきたかと思ったら、すっとどこかへ行っちゃったりして。僕なんかカーストが低いほうで、すぐに亮くんや永瀬(正敏)さんのほうへ行っちゃう(苦笑)。僕は芋をあげないと来てくれなかった」と少々振り回されていたことも明かしていた。
『さくら』は全国にて公開中。