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新人監督賞を総なめ『パスト ライブス/再会』セリーヌ・ソン “縁”とは「奇跡的な繋がりと愛」

アメリカの「A24」と韓国CJ ENMが初の共同製作で贈る注目作『パスト ライブス/再会』でメガホンを取り、長編映画監督デビューを飾ったのはセリーヌ・ソン監督。彗星の如く賞レースに現れた同監督に注目した。

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『パスト ライブス/再会』 Copyright 2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
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  • 第33回ゴッサム賞授賞式 Photo by Nina Westervelt/WWD via Getty Images

アメリカの「A24」と、『パラサイト 半地下の家族』の韓国CJ ENMが初の共同製作で贈る注目作『パスト ライブス/再会』でメガホンを取り、長編映画監督デビューを飾ったのはセリーヌ・ソン監督。彗星の如く賞レースに現れた同監督に注目した。

本作は、ソウルで初恋に落ちた幼なじみのふたりが、24年後の36歳、N.Y.で再会する7日間を描くラブストーリー。「運命」の意味で使う、韓国の言葉“縁ーイニョンー”が物語のキーワードとなっている。

先日5部門にノミネートされたゴールデン・グローブ賞では、作品賞(ドラマ部門)や非英語映画賞のほか主演のグレタ・リーが女優部門(ドラマ)されただけでなく、監督賞と脚本賞にはセリーヌ・ソン自身の名前が踊った。

『バービー』のグレタ・ガーウィグや『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス、『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のマーティン・スコセッシなど、映画界を代表するような名匠たちの名前が呼ばれる中、彗星の如く現れたフレッシュな才能。

ニューヨーク映画批評家協会賞 初長編賞やナショナル・ボード・オブ・レビュー賞最優秀初監督賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞ニュージェネレーション賞など、目の肥えた批評家たちを唸らせ新人監督賞を総なめにしている

セリーヌ・ソン監督と主演グレタ・リー

セリーヌ・ソンは、12歳の時に家族と共にソウルからトロントへ移住し、その後ニューヨークに渡り結婚、自身の体験を基に本作の脚本を執筆した。映画化のひらめきを得たのは、自分とアメリカ人の夫、そして幼い頃に想いを寄せていた韓国人の男性と一緒にイーストビレッジのバーにいたときのことだと言う。

「夫と彼は同じ言語を話すことができなかったので私が2人の間に座り通訳をしました。その体験が特別だと思えたのは、本来だったら絶対に出会うはずもない2人が私を介して出会い、お互いを知ろうと努力してくれていたからです」と監督。

「その姿を見て、この2人にものすごい繋がりを感じたし、とても感動しました。今ここにいる私たち3人は、お互いを大事に思うからこそ、それぞれ最善を尽くそうとしている。それを体感して私が思ったことは、“これは物語になるかもしれない”」とふり返って語る。

こうして本作の製作を始めたソン監督は、実は映画界のサラブレッドだ。劇中でも主人公・ノラの父親は映画監督として描かれるが、それは実生活でも同じく、父親のソン・ヌンハン監督は『ナンバー・スリー NO.3』(97年)で当時デビュー直後のソン・ガンホをキャスティング。いまや韓国映画界を牽引するソン・ガンホは、この時の演技で大鐘賞新人男優賞、青龍映画賞助演男優賞などを受賞、一躍脚光を浴びることとなった。

以降カナダに移住したこともありフィルモグラフィーは途絶えるが、時を経て娘であるセリーヌ・ソンが映画監督の道を選んだ。

第33回ゴッサム賞授賞式にて

先日米国アカデミー賞でも作品賞、脚本賞にノミネートされた本作。それを受け、セリーヌ・ソン監督はこの映画のキーワードである「縁(イニョン)」について、「『縁(イニョン)』とは、同じ時代に同じ場所にいるという奇跡的な繋がりと愛を指す東洋のコンセプトです。この奇跡は、前世(PAST LIVES)で共に生きた何千もの人生の結果なのです。私たちチーム全員が、この映画の制作中に『縁(イニョン)』を深く感じることができました」と語っている。

『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。


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《シネマカフェ編集部》

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