川島隆子は仙台の医療センターで麻酔科医長を務めている。震災から3年、町は前向きな笑顔であふれているようだが、悲しい記憶が消えることはない。肉親を亡くしたショックから、好きな人の優しさを受け入れることができない部下の麻酔科医。決して涙は見せまいと、誰に対しても明るく接する看護師。そんな彼女を見て胸を痛める義理の母。祭りを復活させようとする奔走する漁港の男たちもまた、逞しく振る舞う裏で苦しさや悔しさを噛みしめていた…。
神山征二郎
〆切り:10月29日(水)