『まぼろし』や『8人の女たち』、『スイミング・プール』といった作品で、女性の美しさばかりか業の深さまでも、誰も思いつかないような形で活写してみせたフランソワ・オゾン。前作『ぼくを葬る』は、彼の分身とも思える青年の死生観の物語だったが、最新作『エンジェル』は、再び女性が主人公。その波瀾万丈な半生を思いきりドラマティックに描く。貧しい家庭に生まれ、上流階級に強い憧れを抱いて育った少女・エンジェルが、やがて人気小説家となり、夢見た人生──富も名声も愛する男性も手に入れる。だが、過去やつらい現実とは向き合わず、自ら作り上げた虚構の世界に逃避することで、彼女の人生には、取り返しのつかない歪みが生じていく。往年のハリウッド映画を意識したカラフルな映像と、新たに見出したミューズ、ロモーラ・ガライの怪演が、ヒロインの悲哀をヴィヴィッドに訴えかけてくる。
錦戸亮“郁弥”の助け舟で首謀者が明らかに…「こんなに早く犯人がわかるなんて」の声上がる「Re:リベンジ 欲望の果てに」3話
ブロンテ姉妹にまつわる新作2本の明暗
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