“芸能界夫婦”津田寛治と羽田美智子が向き合う生と死『Watch with Me』

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『Watch with Me〜 卒業写真〜』主演の津田寛治(中央)と羽田美智子、瀬木直貴監督
  • 『Watch with Me〜 卒業写真〜』主演の津田寛治(中央)と羽田美智子、瀬木直貴監督
  • 癌に冒された元・報道カメラマンを演じた津田寛治
  • 津田寛治とは“芸能界夫婦”と語る羽田美智子
癌で余命半年という宣告を受けた元・報道カメラマンが葛藤や恐怖を背負いながらも、残りの生を全うすべく、故郷で最後の写真集作りに取り組む姿を感動的に描いた『Watch with Me 〜卒業写真〜』。映画の舞台となった九州で先行上映され、大きな反響を呼んだ本作が6月9日(土)、ついに全国公開を迎えた。都内で開かれた上映後の舞台挨拶に、主演の津田寛治と羽田美智子、そして瀬木直貴監督が出席した。

九州に負けじと場内は超満員、津田さんらを大歓声が迎える。「一人でも多くの人に観ていただきたい、と心から思える作品です」と語る津田さんだけに、場内のこの熱気には感激した様子。「僕が演じた和馬は、癌患者として亡くなるわけですが、その死は決して悲しいものではありません。その死を苗床にして、周りのみんなが生きる力をつかみ取り、新たな人生を生きてゆくというものであり、この作品は1日1日を生きる人への応援歌だと思っています。観終わった後、その人ごとの『Watch with Me 〜卒業写真〜』があると思いますが、生きる喜びというものを味わっていただけたら嬉しいです」と詰めかけた観客に語りかけた。また、全国公開を迎えた心境を「我が子の“卒業”のようなもので、作品が巣立ってゆくのを見届ける、という気持ちですね」と語ってくれた。


瀬木監督は「ホスピスにボランティアとして手伝いに行って、間近で患者さんやその家族を見たとき、これまで自分が描いてきた死が、嘘っぽいものに見えました。奇跡やファンタジーではなく、リアルな生き様、死に様を描きたいと考えてこの作品を作りました」と作品に込めた思いを語る。さらに監督は「九州で、作品を観た多くの方が涙してくださいましたが、その涙は悲しい涙ではなく、家族や友人、恋人を思い出して流れる温かい涙だと思います。劇場を後にする際、映画を観て心に浮かんだ人にメールや電話の一つでもしてみてください」と呼びかけた。

和馬の妻・由紀子を演じた羽田さんは「脚本をいただいたとき、心が震えました。その感動を今日、みなさんと共有できて嬉しいです」と全国公開を迎えた喜びを口にした。「心を込めて由紀子を演じ、30代を飾る素晴らしい作品となりました」と語る羽田さんが感極まる場面も。作品、そして役柄に込めた強い思いを感じさせてくれた。

そんな羽田さんについて津田さんは「由紀子は、死にゆく人に悪態をつくところもあって、下手したら単なる嫌な女になってしまう役。どうしたら共感してもらえるか? という難しい部分を羽田さんが乗り越えてくれました。おかげで男の視点で描かれているのに『奥さんの気持ち、わかります』という感想が女性の観客からよく聞かれました」と絶賛する。羽田さんもお互いの関係を「芸能界夫婦」と言うほど、津田さんに信頼を置いている。「離れてても気になる存在なんです。『津田さん、体調崩してるのか…大丈夫かなぁ?』とか(笑)。一緒にいくつもの山を越えた、という感覚を持っています」と語る。実際、舞台挨拶や取材で並んで立つ2人の姿は本物の夫婦そのもの。そんな2人に観客は、割れんばかりの拍手を贈った。一人の男が迎えようとしていた死。その死に夫婦が手を取り合って向き合う姿を描いた『Watch with Me 〜卒業写真〜』。新宿バルト9ほか全国にて公開中。
《text:cinemacafe.net》

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