宮沢りえ「瞬発力よりも持続的な愛」『オリヲン座からの招待状』完成記者会見

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『オリヲン座からの招待状』完成記者会見。後列右から浅田次郎、中原ひとみ、原田芳雄、加瀬亮(前列右)、樋口加南子、宮沢りえ(前列左)、宇崎竜童、三枝健起監督
  • 『オリヲン座からの招待状』完成記者会見。後列右から浅田次郎、中原ひとみ、原田芳雄、加瀬亮(前列右)、樋口加南子、宮沢りえ(前列左)、宇崎竜童、三枝健起監督
  • 作品への強い思い入れを語ってくれた宮沢りえ
  • 「素敵な温度の映画」と語る加瀬亮
京都を舞台に、時代に翻弄されながらも映画館を守り続ける2人の男女の愛を描いた『オリヲン座からの招待状』。10月11日(木)に本作の完成記者会見が行われ、主演の宮沢りえに加瀬亮、宇崎竜童に樋口可南子、原田芳雄、中原ひとみ、そしてメガホンを取った三枝健起監督に原作の同名小説を手がけた浅田次郎が出席した。

宮沢さんは「三枝監督とは16歳の頃からドラマを作ってきまして、今回は初めての映画作りでしたが、ぶつかったり泣いたり笑ったり、激しい感情の流れの中で、良い作品ができたと思います」とコメント。夫亡き後、加瀬さん扮する留吉と映画館を守り続けるトヨを演じる上で「これまで“瞬発力”を大事にしてきたんですが、今回の台本を通じて“持続力”というものの素敵さを意識しながら演じました」と語る宮沢さん。加瀬さんとのシーンについては「トヨと留吉の間にあったのはプラトニックな純愛なのか? それとも男女のそれなのか? 台本には書かれていないので、それぞれにいろんな思いをもって演じるのが面白かったです。私がどう思って演じたかはここでは言いませんが、観た人が自由に感じてくだされば、と思います。加瀬さんとは、たくさんのセリフを交わすわけではなく、無音の中で会話していることが多くて、それが新鮮でした。言葉にならない会話ができることが楽しかったです」と充実した表情で語ってくれた。ちなみに宮沢さん自身の映画館にまつわる思い出を聞いてみると「私は覚えてないんですが、3歳か4歳の頃に母に初めて連れて行ってもらった劇場で『ピンクパンサー』の音楽に合わせてスクリーンと自分の席を行ったりきたりしながら踊っていたそうで、母は顔から火が出るほど恥ずかしかったと言ってました」と照れくさそうに明かしてくれた。

年をとってからのトヨと留吉を演じた中原さんと原田さんはともに、劇中に登場するような映画館に対し強い思い入れを持っているようで「『あぁ、あの頃私も映画に出てたんだな、映画に育ててもらったんだな』と思いながら仕事をしました」(中原さん)、「宇崎さんが『音楽には昔を引きずる力がある』と言ってましたが、映画も同じ。子供の頃の映画館のにおいを思い出して懐かしくなりました」(原田さん)と感慨深そうに語ってくれた。この映画館にまつわるコメントで会場の笑いを誘ったのが樋口さん。「比較的新しい作品ですが、『シンドラーのリスト』を観に行ったら、一緒に行った夫(糸井重里さん)が号泣しまして。止めようとすればするほど泣き声が大きくなって…。泣ける映画には二度と一緒に行くまいと決めました」と笑った。

加瀬さんは学生時代に通った地元の単館の映画館への思いを語り「そこにいる人々の温度がすごく好きなんです。本作に参加するにあたって、そうやって小さな映画館で、本当に自分の好きな映画を掛けている人の気持ちを大切にしたい、という思いが強くありました」と語り、出来上がった作品については「素敵な温度の映画ができたと思います」と自信をのぞかせた。

留吉に「オリヲン座」を託す松蔵役の宇崎さん。劇中では肺がんで他界するが「たくさんタバコを吸わなきゃいけない役でして。せっかく禁煙してたのに」と苦笑い。「映写機の操作が覚えられなくて…。30年前のことは覚えてるのに、いま目の前のことが覚えられないんですね」とどこか詩的な口調で語ってくれた。

浅田さんは原作小説を「映画館へのオマージュ」と語り「私は世に“お涙作家”などと言われてますが本当は血も涙もない男。それが今回不覚にも、原田さんが最後の映画を映写するときのスピーチに涙してしまいました」と映画化された本作にこれ以上ないお墨付きを与えた。三枝監督も「心が洗われる映画です」と自信を持って作品をアピール。会見を通じ、ひとりひとりの言葉から、現場の一体感、そして作品への思い入れの強さを感じられた。誰もが持っている、映画館への思い出をきっと呼び起こしてくれる『オリヲン座からの招待状』は11月3日(土・祝)より全国にて公開
《text:cinemacafe.net》

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