思わず「食べたい!」「作ってみたい!」 目にも美味しい『シェフ!』の“幸せ”料理

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『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』に登場する“カラメル・ソースのミルフィーユ”
  • 『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』に登場する“カラメル・ソースのミルフィーユ”
  • 『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』 -(C) 2012 GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - A CONTRACORRIENTE FILMS
  • 『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』 -(C) 2012 GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - A CONTRACORRIENTE FILMS
  • 『シェフ! 〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』に登場する豊富な種類の“パン”
  • 『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』
  • 『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』
  • 『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』に登場する“ヒメジと栗カボチャのスープ”
  • 『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』
美味しい料理は人を笑顔にする。フランスの名優ジャン・レノ主演の映画『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』も、観た人を笑顔にしてくれるフレンチ・コメディだ。20年間、三つ星を守り抜いてきたけれど新メニューが浮かばないベテランシェフのアレクサンドル(ジャン・レノ)と、腕は一流なのにチャンスを掴めずにいる若手シェフのジャッキー(ミカエル・ユーン)。この2人を中心にフレンチ・レストランの厨房や彼らをとりまく人々の人間ドラマが描かれる。

毎年、数多くの映画が作られているが、レストランの舞台裏や料理ができるまでをリアルに描いた映画は限られている。例えば、ニューヨークに実在するレストラン「ジジーノ」を舞台にした痛快サスペンス『ディナー・ラッシュ』、アメリカの食文化に革命をもたらした料理家ジュリア・チャイルドを題材にした『ジュリー&ジュリア』、世界一予約の取れないレストラン「エル・ブリ」の厨房にカメラが入ったドキュメンタリー『エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン』などがあるが、それらに共通するのは、レストランの厨房やキッチンがリアルに描かれていること、ため息がでそうなほど料理が美味しそうなこと、そして料理の背景にしっかりとドラマがあることだろう。

もちろん、『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』にもその全てが組み込まれている。行き詰まるベテランシェフと失敗ばかりの若手シェフのコンビのドタバタなストーリーの面白さはコミカルで温かく、フランスの伝統料理からアヴァンギャルドな分子料理まで幅広い料理が目を楽しませてくれる。25人のシェフたちが快活に動き回る厨房での調理シーンは、見ているだけで心が躍る。そして、映画を観始めてまず目が行くのは「ヒメジと栗カボチャのスープ」だ。ジャッキーがアレクサンドルのもとで働くきっかけとなるシーンで登場するスープなのだが、アレクサンドルと彼の友人(アレクサンドルが勤めるレストランの前オーナー)がなんとも美味しそうに食べるものだから、思わずゴクリと喉が鳴る。一体どんな味なのだろうと、その味をあれこれと想像してしまうのだ。

アレクサンドルが出演する料理番組の収録のシーンでは「春野菜入り仔牛肉のシチュー」の作り方が登場する。そう、この映画に出てくる料理や料理を作るシーンは「食べたい!」という欲求と「作ってみたい!」という好奇心、その両方を満たしてくれるのだ。そんな魅惑の料理のレシピを考案したのは、シャトーホテル「レ・ゼダン・ドゥ・コロー」の実力派若手シェフ、ブノワ・ボルディエ。劇中の料理の数々は、見た目だけでなく味も絶品だったそう。

ジャン・レノはこんな言葉を残している──「食事を共にする人や、料理を振る舞う相手とは、特別な関係で繋がっている」と。たしかに、映画の中で特に「おいしそう!」、「食べてみたい!」と思わずにはいられない料理は、夫婦や親子、愛する人をもてなすための料理だった。ジャッキーがケンカ中の妻・ベアトリスのために即興で作る「カラメル・ソースのミルフィーユ」は、フランボワーズとカシスの実とピスタチオが添えられているほか、ホワイトシュガーでハートの形がかたどられた芸術的な美しさがあった。また、新作メニューの開発で忙しい中、アレクサンドルが娘のために作る手作りのパン。朝食のテーブルに食べきれないほどの色とりどりのパンが並ぶシーンは、いまにも焼きたてのパンの香りが漂ってきそう。

そして観終わったあとには、たまには憧れのレストランに食事に行ってみようかな、今日はいつもより料理に手間暇かけてみようかな…と、毎日の食事にちょっとした変化を与えてみたくなる。そんな、小さいけれど大きな“幸せ”感を味わえる映画が『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』なのだ。

《text:Rie Shintani》

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