『相棒シリーズ X DAY』田中圭&川原和久 “岩月&伊丹”凸凹コンビの意外な共通点

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『相棒シリーズ X DAY』田中圭(岩月彬)&川原和久(伊丹憲一)
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愛されているからこそ、求められているからこそ、シリーズ化や映画化は生まれる。2000年にドラマとして産声をあげた「相棒」シリーズもその一つ。現在、シリーズは11シーズンに突入し、劇場版の映画はスピンオフを含めた『相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km東京ビッグシティマラソン』『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』の3本が公開。いずれもヒットを記録している。そんな『相棒』シリーズの劇場版に新たな作品が加わる!『相棒』キャストが総出演している、新しい劇場版――オリジナルキャストとして活躍してきた捜査一課の伊丹憲一と新たに設立されたサイバー犯罪対策課の岩月彬という、新しいバディによる『相棒シリーズ X DAY』だ。岩月役の田中圭と伊丹役の川原和久が目指したバディ(=相棒)の形とは?

杉下右京の場合もそうだが、刑事ドラマのバディというのは、2人の性格がまったく違ったり、反発し合ったり、苦手だったり…というパターンが多い。『相棒シリーズ X DAY』でバディとなる岩月と川原も例外ではなく、考え方の違う2人が徐々にチームになっていく、その過程が面白い。そして、長年『相棒』シリーズのレギュラー・キャラクターとして伊丹を演じてきた川原さんにとって、今回の映画化は大抜擢となったわけだが、本人は「出番が多いというだけのことですよ」と意外とあっさり!? というのは見せかけで「作品の中で長く(伊丹を)生きられること、『相棒』ワールドの中で捜査会議を見せられること、伊丹たちの仕事を見せることは嬉しいし楽しかったですね」と、伊丹刑事からは想像でいない、柔らかい表情を浮かべる。

また、今回の相棒となる岩月については「行きがかり上どうしようもなくブッキングされてしまう相手なので、意にそぐわなくて事あるごとにモメてしまうんです。岩月は伊丹の発言に何かと言い返してくるというか、嫌味返しをしてくるんですよ。おいおい、嫌味はオレ(伊丹)の特権だろう…と(笑)」。

川原さんの言葉に、田中さんはなんだか嬉しそう。「本人同士はコンビだとは思っていないですからね。むしろ邪魔な存在だと思っているんです」と、岩月と伊丹の第一印象がどれほど悪いのかを語る。「岩月くんってひどいなぁと思ったのが、『X DAY』の後日談で、ドラマシリーズ中のセリフに『僕は(周りから)あなたと知り合いだと思われているんです』というのがあるんですけど、知り合いだと思われるのも嫌なんだって(苦笑)。そこまで毛嫌いしているのに、行く先々で一緒に捜査をすることになって、いつしか伊丹刑事の正義感に触れて、最終的には信頼関係というか、お互いに認め合うことが見つかる。最初から仲良くしましょう的な感じじゃないところが、僕は好きです(笑)」。

新しい凸凹コンビの誕生。伊丹と岩月の噛み合わなさ、ズレた感じはクスッとした笑いを運んでくる。2人のなんとも言えないかけ合いは、どうやって生まれたのか気になるが、意外にも「それがほとんど打合せも話合いもしていないんです。テストや段取りが(2人にとっての)打合せみたいなもので、芝居をしながら距離感を掴んでいく感じでした」と川原さん。その言葉に頷く田中さん。役柄の上での性格は似ていないけれど、役者としては「お芝居をしている感覚が似ているというか、近い感覚があるのかな。すごく心地よかったんですよね」と、川原さんとの共演をふり返る。

「テストの前に芝居のプランを話し合う人もいるけれど、僕も川原さんもとりあえずテストでやってみる、その感覚がすごく好きでした。あとは、僕も川原さんも見た目を気にしないというか…。僕だってカッコよく映りたいですよ(笑)。でも、岩月も伊丹刑事もカメラを気にするようなキャラクターではないので。そういう感覚が(川原さんと)同じだったのは、楽しかったですね」。どこか通じるものがあるからこそ、あのバディ感が出せたのかもしれない。

バディ感に加え、常にタイムリーな時事ネタを扱い、時代を先取りしているような鋭い視点をもっていることも『相棒』シリーズの特徴の一つだ。今回は、サイバー犯罪と金融封鎖という題材を盛り込んだ社会派サスペンスに仕上がった。謎のデータがネット上にバラ撒かれ、削除──。そして、その直後に燃え残った数十枚の一万円札と共に男の死体が発見される。殺された男の不正アクセスを追っていた岩月、殺人事件として真実を追う伊丹。いがみ合いながらも捜査を続ける2人は、やがて“金融封鎖計画 X DAY”の存在にたどり着く…というのが、大まかなあらすじ。

サイバー犯罪、金融、殺人事件が絡み合うストーリーだけに、台本を最初に読んだとき川原さんは「専門用語が多いなぁ…」と感じたそう。「パソコンに精通している人ならなんてことのない用語なんでしょうけど、僕は一切できないタイプの人間なので…。たとえば、極端な話“ログイン”って言われても“ログイン? それはどういう捜査だ?”となるんです、伊丹の場合も(苦笑)。金融の専門用語も難しくて。でも、徐々に理解してくると、難しい言葉であっても言っているのは単純なことだと理解できると思います。要は、お金がお金じゃなくなるという恐怖なんです。お金が価値を持たなくなったらどうなるのか…という恐ろしい背景をこの作品では描いているんですよね」。

伊丹刑事が困惑する一方で、田中さんの演じる岩月は、難しい専門用語を流暢に語り、コンピュータを巧みに操作するサイバー犯罪捜査官。しかし、「実は、僕も苦手なんです」と照れくさそうに告白する。「苦手ではあるんですが、今回、岩月が扱っていたのはiPadなんです。iPadは僕も普段使っているものなので、助かりましたね。さすがに“ログイン”は分かるけれど、ログインの意味をちゃんと説明しろと言われると無理。でも、川原さんよりは(コンピュータを)使えると思うんですけどね(笑)」と、伊丹と岩月が劇中で繰り広げるような“嫌味”を、さりげなく川原さんに投げかけ、それを待っていたかのように川原さんも“嫌味”を返す。

「僕は現場であんなに眠れない…あんな格好では眠れない(笑)。田中くんは現場で泥のように子どものように眠るんですよ。メイクさんが寝ている彼の顔をメイクすることもありましたからね」と、撮影現場のエピソードを語る。そんな風に互いをいじり合うことができるのは、役者同士相性が良かったというのはもちろん、映画自体が良い作品であるからだろう。実際、完成した映画を川原さんは3回、田中さんは4回も観ていた! 

難しい題材ゆえに「こうした取材のときに困らないように…というのはありますけど、ほんとに面白くてカッコいいんです。僕は劇場にも観に行きますね、15回観に行きますよ!」という田中さんの言葉に「宣伝、上手いねぇ」と感心しつつ、川原さんも「『相棒』をずっとやってきた立場としては、杉下右京が深く関わらない『相棒』は一体どうなるんだろう? 彼が解決しない事件をどう解決させるんだろう? それが楽しみでもありました」と、『相棒シリーズ X DAY』の見どころを伝え、最後に「あと、個人的に一番好きなシーンがあるんです。内村刑事部長のシーンなんですが…ヒントは“考える人”です(笑)」と、意味深なひと言を残す。

田中さんが15回観たいほど愛して止まない面白さを、川原さんがお気に入りだと言う内村刑事部長の登場シーンを、ぜひ劇場で確かめてほしい。伊丹刑事&岩月捜査官の新しいバディが、この先どんな歩みを見せてくれるのかも期待したい。
《text:Rie Shintani》

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