アーミー・ハマー、本物志向の『ローン・レンジャー』撮影秘話…「ボロボロだった(笑)」

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アーミー・ハマー『ローン・レンジャー』/PHOTO:Naoki Kurozu
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  • アーミー・ハマー/『ローン・レンジャー』-(C) Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer Inc. All Rights Reserved.
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  • 『ローン・レンジャー』 -(C) Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer Inc. All Rights Reserved.
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ジョニー・デップのパートナーを堂々と務め上げ、次世代のハリウッドスター候補に名乗りを上げた26歳は自他ともに認める愛妻家。今回の来日にもモデルの妻(エリザベス・チェンバーズ)を同伴し、手を繋いでレッドカーペットを歩いた。「夫婦円満の秘訣? 間違った相手と結婚しないことかな(笑)」と余裕の表情で語るアーミー・ハマー。映画『ローン・レンジャー』でジョニー演じる“悪霊ハンター”トントに振り回されつつも、正義のために戦う主人公を熱演した。単なる愛妻家の優男ではジョニーの相棒、アメリカ人なら誰もが知る西部開拓時代のヒーローは務まらない。驚愕の撮影秘話を聞くうちにそのタフな素顔が見えてきた。

最初に注目を集めたのは『ソーシャル・ネットワーク』の双子役。その後『J・エドガー』でレオナルド・ディカプリオの片腕にして“愛人”を好演。さらに『白雪姫と鏡の女王』での王子様を経て今回、本人曰く「脚本を読んで監督、プロデューサーたちと会うというごくスタンダードなオーディション」を通過し、黒マスクに白いカウボーイハットのヒーロー役を見事に射止めた。

役を獲得するまではスタンダードだったかもしれないが、実際に足を踏み入れた撮影現場は全くスタンダードなものではなかった。まずはアクション・シーンで重要な役割を果たすことになる機関車。実際に広大な土地に線路が敷かれ、3台もの本物の機関車が用意されたという。

「線路の直径はおよそ10マイル(約16キロ)で撮影現場の全体を見渡すのが不可能なんだ。そのスケールにまず度肝を抜かれたよ。砂漠の中に蜃気楼が立ち込めていて何とも言えない雰囲気だったね。ちなみにクライマックスの列車のアクションシーンは継ぎ目なく繋がっているけれど、実際にはカリフォルニア、コロラド、ユタ、ニューメキシコ、アリゾナという5つの州で別々に撮影されたんだ。できる限りグリーンスクリーン(CGによる合成映像)を使わずに『列車が必要だって? じゃあ作っちゃえよ!』、『街が要る? じゃあ建てちゃおう!』という現場だったから(笑)、その分の迫力やリアリティは凄まじいものになっているよ」。

“本物志向”はセットだけではない。乗馬に銃撃、列車での大立ち回りなど激しいアクションが見どころとなっている本作。どこまでが本物でどこからがスタントや合成? と映像を見ていても見分けがつかないが、答えは簡単。アクションの「ほとんど全てを自分でこなしている」のだ。

「一番難しかったのは、小屋の階段の手すりを滑り降りて、そのまま馬に飛び乗るシーン。ちょうどいいスピードで馬が走ってきて、僕もタイミングを合わせて決まった位置に降りていかなくちゃいけない。しかも飛び乗ったらそのままの姿勢を保ったままですぐに馬を走らせなくちゃならないんだ。全てが完璧にハマらなくてはいけないんだけど、全部で二十数回はやったね。何度も失敗して肘は腫れるわ、内ももはアザだらけになるわでボロボロだったよ(苦笑)」。

アクション以外でも「これ、どうやって撮ったの?」というシーンが山ほどあるが、「見ての通り実際にやった(笑)」のがほとんど。例えば先住民たちに捕まってしまい、砂地に首から下を埋められてしまったところにサソリがやってきて…という場面。

「みんなに『あれはどうやって撮ってるの?』って聞かれたよ! まるまる2日間撮影だったんだけど、実際に穴に埋められて顔にサソリを乗せられたんだ(苦笑)。鼻やおでこがかゆくなっても掻けないし、暑いし…地獄のようだったね」。

撮影のかなりの時間を、黒いマスクに白いカウボーイハットの“ローン・レンジャー”の装束で過ごしたアーミー。あの黒マスクはかつてTVシリーズが放送された際に、海を越えて日本でも少年たちがマネしたという“ヒーロー”の象徴のようなアイテムだが、初めて衣裳を身に着けたときの感想は?

「いや、それが本来なら『おぉっ! これでオレはローン・レンジャーだ!』という感慨があるものなんだろうけど、残念ながらそんなカッコいい話はないよ。最初に着たのはエアコンの効いたオフィスビルの一室で『(落ち着いた口調で)ああ、大丈夫そうだね。サイズも問題ないね、OK』って感じだったんだ(笑)。実際に着た状態で撮影に入ったとき――車で街から6時間ほど離れた人っ子ひとりいない砂漠で馬に乗ったときにようやくしっくりきたよ」。

『トップガン』のトム・クルーズから『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジョニーに至るまで数多くのスターを発掘してきたハリウッド随一のプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマー作品で堂々と主役を張ったとあって、今後のさらなる活躍を期待する声が高まるのは当然のこと。だが、当人は「いろんな意味でこの作品を超える映画はないだろうから、この『ローン・レンジャー』が公開されれば自分のキャリアは下り坂だなって思ってるよ(笑)」と冗談めかして語るばかり。

かつては、イケメンながらもどちらかというと一部の熱狂的なファンを持つ個性派俳優だったジョニーも、『パイレーツ』シリーズをきっかけに全世界で愛されるスーパースターへと駆け上がった。間近で彼を見て刺激される部分、彼のようになりたいと感じたことは?

「もちろん、大いに刺激やインスピレーションをもらったよ。いわゆるキャリアを築いていくという点においてはジョニーはまさに良いお手本だし、彼のような歩み方で進んでいけたら素晴らしいと思う。ただ正直な話、これほどの規模で、一流のスタッフとキャストが集結した大作に出られる機会というのはこの先なかなかないだろうと思う。この作品に参加できたということが何より僕にとってはかけがえのない貴重な経験であり、勉強にもなったしすごく幸運だった。だからこそ、これからどうしたらいいんだ? という不安は付いて回るよね。一つだけ言えるのは、この映画でいかにアクションというのが大変かというのを身をもって知ったということ。今後“アクション大作”と銘打った作品のオファーが来たときはよく吟味しないといけないな(笑)」。

劇中の男臭い一面とは裏腹に洗練された語り口が印象的。これからアクションのみならず人間ドラマでもその魅力を大いに発揮してくれるはずだ。
《photo / text:Naoki Kurozu》

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