【インタビュー】北村一輝、ゆる~い『猫侍』にこめた“娯楽復活”の熱き思い

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『猫侍 南の島へ行く』北村一輝/Photo:Ryo Uchida
  • 『猫侍 南の島へ行く』北村一輝/Photo:Ryo Uchida
  • 『猫侍 南の島へ行く』北村一輝/Photo:Ryo Uchida
  • 『猫侍 南の島へ行く』(C)2015「続・猫侍」製作委員会
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  • 『猫侍 南の島へ行く』(C)2015「続・猫侍」製作委員会
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  • 『猫侍 南の島へ行く』北村一輝/Photo:Ryo Uchida
  • 『猫侍 南の島へ行く』(C)2015「続・猫侍」製作委員会
「ゆる~い映画がさらにゆるくなって帰ってきました(笑)。多少の粗も何のその、娯楽が少なくなっている時代にこそ、こういう勢いのある作品は絶対に必要。大切なのはお客さんが求めるものを考え、いかに心で届けるか。相手を思いやる優しさと一緒です」。

俳優の北村一輝演じるコワモテの剣豪・斑目久太郎と、愛くるしい白猫の玉之丞の名コンビぶりが世代を超えた人気を博すドラマ「猫侍」。時代劇の舞台としては、似つかわしくない南国を舞台にした劇場版第2弾『猫侍 南の島へ行く』でも「ゆる~い」「何でもアリ」「やりたい放題」な“猫侍魂”は健在だ。さらには玉之丞の淡い恋物語も…。北村さんへの単独取材には、玉之丞を演じるタレント猫のあなご(メス・17歳)が同席してくれた。

「ドラマのSEASON1が放送されたのが、2013年の10月ですよね。オンエア直後から、街で声をかけられることもありました。体感としては、大河ドラマと同じくらい大きな反響ですね」と北村さん。ドラマ人気を受けて、すぐさま劇場版第1弾『猫侍』が製作され、こちらも大好評だったが「久太郎と玉之丞の信頼関係が、少し薄かった気がして。自由奔放な『猫侍』ですけど、そこだけは譲れない、忘れちゃいけないポイントですね」。

そんな反省を踏まえて、『猫侍 南の島へ行く』では、北村さん本人が原案と共同脚本も手がけ、主演を加えた“3足のわらじ”を履くことに。「撮影の合間を縫って、クランクイン直前まで試行錯誤を重ねました。時間も予算も、決して余裕はありませんが、そんなときこそ知恵が出るものですし。現代は物質も情報もあふれていて、自分で考えるということがおろそかになりつつある。特に映画業界は、型にとらわれ過ぎているような気がします」。

いい意味で“こだわり”から解放されたいという姿勢は、北村さんにも通じている。「いわゆる作品選びに関しては、そんなにうるさくないですよ。自分が選ぶと、どうしても好きなこと、得意なものに偏ってしまうし、いろんなタイプの芝居があるなかで『演技を極める』ことが、独りよがりになってしまうことも。すべてはお客さんに求められているか。俳優として、誰もが楽しめる作品の“一部”になれれば、それがいいかなと思っています」。

さらに「要はどこにプライドを持つか、ですね。俳優は多かれ少なかれ、自分をカッコ良く見せたいって思っちゃう。恋愛に例えれば『自分が、自分が』だけじゃ、相手には伝わらないですよね。いまの自分は、俳優=人を楽しませる仕事という部分にプライドを持ってお芝居をしています」とも。この力説に、そばでインタビューを見守る“共演者”あなごも思わず「ニャ~」。北村さんは「完全に同意してくれていますね」と目を細める。

映画作りも演技も、観客がいて初めて成立する――。それこそが“娯楽復活”にかける北村さんの持論だ。その熱き思いは早くも、日本を飛び出し、世界各地に飛び火している。前作はニューヨークで開催される北米最大の日本映画祭「第8回JAPAN CUTS」で上映され、北村さんが世界を魅了する俳優に与えられる“CUT ABOVE Award”を受賞。本作は日本に先がけ、7月から台湾で封切られており、韓国と香港での配給もすでに決定している。

7月25日(現地時間)に行われた台湾プレミアは、400枚のチケットが発売開始からわずか40秒で完売。現地入りした北村さんも、熱狂ぶりに圧倒されたそうだ。「アイドル気分を満喫しました(笑)。上映中も笑い声が絶えず『こんなにウケていいのかな』と思うほどで」。癒し系時代劇という新ジャンルを開拓した「猫侍」シリーズには、世代も言葉も超えて、観客の心を動かすパワー――つまり“娯楽”の本質がギッシリ詰まっているのだ。

「そう言ってもらえると、うれしいですね。ただ、あくまでゆる~い『猫侍』ですから。海外の皆さんには“架け橋”になれればいいかなと思いますね。それは日本の皆さんも同じ。『猫侍』を入口に、若い人たちに時代劇の面白さを知ってもらいたいし、こんな時代にこそ、親子3世代が一緒になって楽しめる映画があってもいいですよね」。
《photo / text:Ryo Uchida》

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