『屍者の帝国』完成! 細谷佳正、亡き原作者に思い馳せ「セリフが刺さる」

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村瀬歩、細谷佳正、花澤香菜、牧原亮太郎監督/『屍者の帝国』完成披露試写会
  • 村瀬歩、細谷佳正、花澤香菜、牧原亮太郎監督/『屍者の帝国』完成披露試写会
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早逝した作家・伊藤計劃(いとうけいかく)の小説をアニメーション映画化する“Project Itoh”第1弾となる『屍者の帝国』の完成披露試写会が9月26日(土)に開催され、声優を務めた細谷佳正、村瀬歩、花澤香菜、牧原亮太郎監督が舞台挨拶に登壇した。

伊藤計劃が遺した未完の小説の原稿とプロットを、盟友である芥川賞作家・円城塔が引き継いで完成させた小説を映画化。死者を“屍者”として蘇生させて労働力とすることが進められている19世紀末のロンドンで医学生のジョン・H・ワトソンはかねてからの約束通り、死んだ友人のフライデーを違法に屍者として蘇らせるが…。

完成した映画を見ての感想を問うと細谷さんは「亡くなった伊藤先生のプロットを円城先生が受け継いだところから始まった作品なので、ワトソンとフライデーは伊藤先生と円城先生の関係なのかな? とか、円城先生の個人的な思いが反映されているのかな? と感じて『どうして先にいったんだ?』とか『戻ってこない』といったセリフが刺さりました。1回見てわかるというよりも何度も見て違った感想、感動が生まれる作品だと思います」と語った。

村瀬さんは「収録中も思ったんですが、音の技術がすごい」と語り、あるシーンで収録したというかすかな息の音について言及。「かすか過ぎて入んないだろうと思ってたんですが聞かせていただいたらきちんと入っていて、信頼できるスタッフに方にきちんと録っていただけるので、後は自分がどれだけできるかだと思いました」と述懐。試写で見ていた時は「最後にEGOISTさんの曲で泣いてしまいました。いま、これだけアニメにみなさんの目が行ってる時代ですが、これだけ挑戦してる、すごいところに足を突っ込んでる作品はないと思います」と自信をのぞかせた。

花澤さんは自身が演じたハダリー・リリスについて「こんなセクシーなお姉さん、私にできるだろうかと思った」と振り返る。原作を読んで「普段、SFを読まないので、突っかかって、また戻っては読み進めていったんですが、その作品をこの時間にまとめる力がすごいと思いました」と称賛。

牧原監督は映画化にあたり、まさに花澤さんの指摘通り、映画の中に原作の何を取り入れ、何を描かないかという点で深く悩んだという。あえて、伊藤さんが遺した言葉を削った部分もあったが「伊藤さんから円城さんに受け継がれた言葉があり、円城さんもすごく言葉大切にされる方。伊藤さんが遺された言葉に円城さんが縛られて、一方でそれに救われていくようなところもあり、その結果、この原作になったんだと思います。言葉という目に見えないもの――存在しないものが自分を変えていくというのをすごく不思議に感じていました」と語った。

特に制作が佳境を迎えた時期に監督は伊藤さんが亡くなったのと同じ34歳だったそうで「伊藤さんに問いを突き付けられながら作っていた気がします。『お前におれが超えられるのか?』と伊藤さんの言葉や問いを突き付けられて、そこになんとか自分で答えを出して映画にしました」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。

『屍者の帝国』は10月2日(金)より公開。
《text:cinemacafe.net》

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