【ドラマニア】どんでん返しの嵐! 春クール「勝手にベスト3」

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「あなたのことはそれほど」(c)TBS
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2017年春クールも、あっという間に終わりの季節を迎えました。今回は全体的に視聴率が拮抗。話題性の高いドラマが数多く並んだ印象です。

今日はその締めくくりに、毎クール全ての作品をチェックしているドラマニアな筆者が「勝手にベスト3」を発表! 独自の観点から、春クールを総括していきますよ~。

■第1位:人間らしい“感情”のぶつかり合い

上質な警察ドラマ「小さな巨人」
「小さな巨人」-(C)TBSこれぞまさにテレビドラマの醍醐味! 毎話スカッと、でもちょっぴりモヤッと…次週への期待を程よく残す展開が大変魅力的な作品でした。総合視聴率も「緊急取調室」に続く第2位という好成績をマークした日曜ドラマ「小さな巨人」です。

いままでの警察ドラマにはないリアルな目線で、組織のイチ警察官としての苦悩を描いた本作。警視庁ノンキャリア組の最高峰と言われる地位・捜査一課長を目指し階段を駆け上がってきたはずの主人公・香坂(長谷川博己)でしたが、ある事件をきっかけに、上層部のやり方に疑問を抱くようになりました。事件の真相解明よりも優先されてしまう警察の威信、さらには貪欲な出世欲を目の当たりにし、「一体自分は、どこを目指して走っているのだろう?」と、ふと我に返ったのです。

ほかの職業においても、日常的に同様の悩みに直面することがあるでしょう。警察という特異な環境においても人間には“感情”が備わっており、時に激しく価値観がぶつかり合う場面があるというリアルを、本作では忠実に再現。また加えて香坂が道に迷い足を止めてしまったとき、彼の周りにはたくさんの仲間がいるという温かさ――人と人が影響し合い、成長していく力強い生き様こそが、日曜日の夜に相応しい“明日への活力”となるドラマでしたね! 毎話繰り返されるどんでん返しの数々は、視る者を決して飽きさせない面白さが。最終回、香川照之さんの目力演技は必見です。

■第2位:想像をはるかに超えた、過酷な結末

日常に潜む“疑惑”の罠…「リバース」
藤原竜也 「リバース」
いかにも金曜10時枠らしい、ヒヤッと感満載のミステリードラマ「リバース」。最後には巧妙に仕掛けられた伏線が見事一本の線へと繋がり、スッキリ爽快な満足感を残してくれました。

SNS上では犯人探しだけでなく、藤原竜也さん演じる主人公・深瀬のちょいダサルックが話題になりましたよね(笑)。映画「デス・ノート」や「カイジ」など、絶叫しつつも“頭のキレる”役どころというイメージが強い藤原さんですが、今回は本当に何もできない“とことん鈍い”主人公だったので、ほかに例を見ないダサさがとても新鮮でした。逆に言えばその鈍さゆえ、ここぞというときは純真無垢な心で真っ向から巨悪に立ち向かうことができる深瀬。回を追う毎に、そんな彼の心根の優しさに惹かれたという方も多いのではないでしょうか。

また原作が湊かなえさんということもあり、ミステリーの構成が実に見事でしたね。物語の主軸となるのは、大学時代の親友・広沢(小池徹平)の事故の真相についてなのですが、登場人物たちがいずれもこの事件に捕らわれ過ぎているからこそ、目の前にあるはずの真実がより見えづらくなってしまう…。時を経て起こり始めた不可解な出来事の発端は、極々個人的で些細なものに過ぎないはずなのに――疑惑だけが雪だるま式に膨れ上がって、前代未聞のリバース(=Re・birth)が始まってしまった悲劇と言えるでしょう。それは、私たちの日常においても当然起こり得ることです。些細な過ち、小さな嘘が引き起こす代償を踏まえて、疑念は早いうちに解決することをおすすめしますよ。

■第3位:“欲しがる”からこそ、手に入らない

「あなたのことはそれほど」タイトルの深い意味
「あなたのことはそれほど」第10話(C)TBS
これまでの恋愛ドラマとは一味違う、ダークな純愛物語「あなたのことはそれほど」。気がつくとテレビ画面に向かって「コワイコワイ」と呟いている自分がいました。東出昌大さん演じる夫・涼太の乾いた笑い声が、いまでも耳元にこだましています。

物語の始まりは、どこにでもあるような再会シーンからでした。有島(鈴木伸之)は軽はずみな気持ちで美都(波留)をホテルに誘うのですが――後から考えれば、これが運の尽きだったのでしょう。数回目のデートで「実は結婚しているんだ。ちょうど子どもが生まれたところで」と別れを切り出した有島でしたが(まぁこれはこれで最低(苦笑))、主人公・美都の粘着体質を完全に舐めていましたね。「大丈夫、私も夫がいるから」と彼女が笑顔を返したその瞬間から、全ての歯車が狂い始めたのです。

有島のことを運命の相手だと信じてやまない美都。そんな2人の関係に気づいた本夫×本妻(東出×仲里依紗)のカマかけ合戦も、とにかくホラー…。嫉妬と愛情の狭間で崩壊の一途を辿る四人の姿こそ、まさに“人間の本性”そのものです。「どうにかして手に入れたい」と固執すればするほど、相手は自分のことを求めてくれないもどかしさ。いくえみ綾さんの漫画が原作とあって、そうした心の本質=秘められた部分が色濃く描かれていて、絶妙に後味の悪い――でも、実は自分にも似た部分があるのかもしれないと考えさせられる深い作品になっています。人と人の“別れ”をここまで丁寧に描いた作品は珍しいと言えるでしょう。

以上、2017年春クール総括でした。いずれの作品も、日常と背中合わせに潜んでいる“リアルさ”が鍵となっていましたね! 次回は夏クールのおすすめをご紹介致します。お楽しみに~。
《text:Yuki Watanabe》

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