母に捨てられ、精神を病んだ父は自殺を図り、親も無く育った健次(浅野忠信)。ある日運転代行の仕事で間宮(中村嘉葎雄)と出会う。間宮が経営する運送会社には、過去を語れない者、誰かに追われている者、様々な者たちが互いに詮索しあうことなく暮らしている。偶然にも間宮の妻・千代子(石田えり)が自分を捨てていった母であることを知った健次。そしてある思惑から彼らと共同生活を始めた。逃れられない強い結びつきがそうさせるのか、血に呪縛され血に刃向かう健次、運命に導かれ運命に翻弄される母・千代子。再びともに暮らし始めた2人を待っていたものは─―。原作は青山真治監督自身が書き下ろした同名小説。
青山真治