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変幻自在に“男”を演じ分けるカメレオン俳優、チュ・ジフン その裏にある素顔とは? 

女性を誘惑する甘いスイーツと魅力的な男性4人が出迎える、画に描いたような洋菓子店を舞台に巻き起こる人間模様を、時にコミカルに、時にミステリアスに描き、絶大なる支持を集めるよしながふみの「西洋骨董洋菓子店」。日本ではTVドラマ化、アニメ化もされた本作が、国境を超えて韓国で映画化された。本作『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』で、洋菓子店「アンティーク」の若きオーナーを演じたのが、日本でも人気沸騰中のチュ・ジフン。本作で映画初主演を果たした彼に、新境地での体験を語ってもらった。

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『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』 チュ・ジフン
『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』 チュ・ジフン
  • 『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』 チュ・ジフン
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女性を誘惑する甘いスイーツと魅力的な男性4人が出迎える、画に描いたような洋菓子店を舞台に巻き起こる人間模様を、時にコミカルに、時にミステリアスに描き、絶大なる支持を集めるよしながふみの「西洋骨董洋菓子店」。日本ではTVドラマ化、アニメ化もされた本作が、国境を超えて韓国で映画化された。本作『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』で、洋菓子店「アンティーク」の若きオーナーを演じたのが、日本でも人気沸騰中のチュ・ジフン。本作で映画初主演を果たした彼に、新境地での体験を語ってもらった。

惹かれたのは、物語に描かれる“心の傷”

TVドラマ「宮〜Love in Palace」の孤独な皇太子役や「魔王」での2つの顔を持つ敏腕弁護士役のイメージとは打って変わって、本作で演じたのは、饒舌なトークとチャーミングな性格の持ち主・ジニョク。だが、そんなジニョクにはあるトラウマによる陰の部分も…。チュ・ジフンは、その“心の傷”こそに惹きつけられたという。
「いま、ここに座っていらっしゃるみなさんもそうだと思いますが、誰しもが何らかの傷を心に抱えて生きていると思うんですね。こうしてインタビューをしているときにはみんなと笑って話したり、友達と会って一緒にお酒を飲んだり、普段はそういうふうにして過ごしているんだけど、その心の傷のことを思い出すと悲しい気持ちになったり、怒りを感じたりする。この映画の中で気に入っているのは、そうした心の傷が物語の中にうまく組み込まれて表現されているところなんです。そこにリアリティを感じ、共感をおぼえました」。

スクリーンに映る彼は落ち着いた佇まいを見せ、目の前の彼とはまた異なる、年齢を重ねたような大人の魅力を醸し出しているが、その役作りでは「初めて髭を伸ばして、話し方も韓国のおじさんのラフで気楽な感じを出そうと気を遣いました」とのこと。一方、本作の後に挑んだラブストーリー『キッチン〜3人のレシピ〜』では、自由奔放で母性本能をくすぐるような年下男性・ドゥレを見事に体現。全く正反対の男性を演じるのに、苦労はなかったのだろうか…?
「撮影前からキャラクターが確立されていたこともありますが、運良く、実際の共演陣との関係に助けられたこともあり、特に大変だと思うことはなかったですね。『アンティーク』の場合は、年も上の方だったので自分が兄貴分としてうまく役に入れたと思いますし、『キッチン』では、自分は年下の方だったので、そういった状況が演技の上でもすごく助けになりました。どちらの方が自分に近いか? 両方ともに自分の中に存在する部分だと思っています。だから、あえて彼らの違いを区別するのではなく、普段の生活と同じように、それぞれの人間関係の中で自然とキャラクターも決まっていきました」。

『アンティーク』では、洋菓子の用語の完全マスターはもちろん、歌に踊りにフランス語の練習…と、「あまりにも大変で、1回死んで生き返ってきたような感じになってました」とため息交じりにふり返るチュ・ジフン。
「監督が長回しが好きだったので撮影にはかなり時間がかかりました。特にケーキの名前がたくさん登場したり、踊るシーンは眠らずにずっと撮影をしてましたね。だから、頭がボーっとした状態でケーキのレシピを言わないといけなかったんです…。おまけに、ケーキって時間が経つと崩れてしまうので、撮影の直前に出されていたんです。だからどんなケーキが出てくるのか直前まで全く分からず、その場で覚えてました。事前に余裕を持ってレシピを覚えるだけの時間が持てなかったので、とにかく大変でしたね」。

「映画の世界と一つに溶け込んでいきたい」

奇しくも『アンティーク』では洋菓子店のオーナー、『キッチン』では天才シェフ役と、食べ物と縁の深い作品が続いたが、料理の腕前に自信は?
「一人暮らしが長いこともあって、結構料理はするんですが、今回基本的な包丁さばきを集中的に習ったので、よく『キッチン』の中で作っていた料理を真似して自分で作ってみたりもします。今回出てきた料理は韓国でとても著名な先生が作ってくれたものなので、材料もとても良く、みんな本当に美味しかったですね。ケーキと普通の料理と比べたら、もちろん普通の料理の方が好きです。でも『アンティーク』の撮影では、これは共演者のみんなとも話していたんですが、クタクタになったときにガトー・ショコラを食べると元気が出ましたよ」。

二作で見せるそれぞれの男性像を含め、作品ごとに変幻自在に役の色に自らを染め上げるチュ・ジフン。だが、彼を見守るファンにとって気になるのは、そのポーカーフェイスに隠された素顔だろう。『キッチン』の会見時には、ドゥレと若い日の自分を重ね、ストレートに感情表現するところや日常の中にいろんな幸せを見つけられる部分に共感できたと話していた彼。では「自分の年齢を感じるときは?」と尋ねると、「これは以前からずっと感じていたことですが、食事中に食べ物がのどに詰まったときにビールで押し流している自分に感じますね。もう自分は子供じゃないんだって思ったことはあります」。お茶目な笑顔でそう返してくれた。

今年に入ってからはスクリーンを飛び出しミュージカルにも挑戦するなど、着実に演技の世界を広げていく中で、彼が描く理想の俳優像とは? 最後に、話してくれた。
「いまはものすごく中身の濃いラブストーリーをやってみたいなと思います。自分自身も、いま恋愛したい気持ちなので、メロドラマ、ラブストーリーをやりたいですね。理想の俳優さんはたくさんいますが、特に映画ではスクリーンという立体の世界で、そこから飛び出しているように見える人もいれば、スクリーンの中に留まってみせる人もいます。いろんな俳優がいる中で、自分は映画という世界の中に自分が溶け込むような、そういう俳優になりたいですね」。

『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』公式サイト
http://www.antique-movie.com/

『キッチン〜3人のレシピ〜』公式サイト
http://www.kitchen-movie.com/
《シネマカフェ編集部》

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