上映中に怪現象? 小ネタ満載の『図鑑に載ってない虫』にツッコミは無駄!

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『図鑑に載ってない虫』 -(C)2007『図鑑に載ってない虫』製作委員会
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「月刊 黒い本」の編集長に死後の世界のルポを依頼されたフリーライターが、仮死体験ができるという謎の“死にモドキ”を求めて旅を繰り広げる…。ここですでにツッコミを入れているようでは、エンディングまでたどり着くまでに息切れしてしまう。『イン・ザ・プール』『亀は意外と速く泳ぐ』も記憶に新しい異才・三木聡の監督最新作は、終始小ネタに命をかけた奇天烈ロードムービーなのだから。伊勢谷友介扮するフリーライターが旅の途中に出会う人々は全員奇妙奇天烈。第一の道連れ、エンドーのおかしさはアル中のオルゴール職人というキャラクター設定に触れるまでもなく、松尾スズキが演じているという事実だけで十分伝わると思うが、第二の道連れ、リストカットマニアの元SM嬢・サヨコのゆるっとしたおとぼけぶりもチャーミング。

演じる菊地凛子が『バベル』とは別の次元で素晴らしく、床にぶちまけられた大量のイカの塩辛の形状を目にして「あ、ニコラス・ケイジ…」と呟くシーンでは笑いを通り越して感動すらこみ上げてくる。ちなみに、ニコラス・ケイジに見える大量のイカの塩辛は、スタッフが用意したニコラス・ケイジの顔型を用いて劇中の形状へと導かれているのだとか。手間ヒマかけた小ネタ仕込みが何とも心憎い。

劇場公開に先駆けて行われるマスコミ向け試写会では、「グフフ」やら「ムフフ」やら「ブホッ」やらといった、笑っているのか、苦しんでいるのかよくわからない奇妙な音が場内のあちらこちらから漏れていた。この作品、『図鑑に載ってない虫』のテイストをわかりやすく物語る怪(?)現象だったように思う。

《text:Hikaru Watanabe》

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