山田洋次に“名匠”の称号 日本発『おとうと』、ベルリン映画祭閉幕で拍手喝采

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特別功労賞を受賞した山田洋次監督 photo:KAZUKO WAKAYAMA
  • 特別功労賞を受賞した山田洋次監督 photo:KAZUKO WAKAYAMA
  • 歓喜に満ちた会見にて photo:KAZUKO WAKAYAMA
  • レッドカーペットを歩く山田監督&吉永さん photo:KAZUKO WAKAYAMA
日本国内の観客動員が130万人を突破し、大ヒット上映中の山田洋次監督×吉永小百合主演によるホームドラマ『おとうと』(英題:About Her Brother)が、2月20日(現地時間)、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング・フィルムとして上映された。およそ1,600席の会場がたちまち満席となる中、現地に駆けつけた山田監督と吉永さんによる舞台挨拶が行われ、2人は盛大な拍手に迎えられた。

2002年の『たそがれ清兵衛』以来、全ての監督作品を同映画祭コンペティション部門に出品している山田監督。今回は栄えあるクロージング作品に選ばれたのに加え、特別功労賞(Berlinale Kamera ベルリナーレ・カメラ)が贈られた。同賞の日本人受賞は市川崑監督('00)、熊井啓監督('01)についで3人目の快挙。授賞式では、同映画祭ディレクターのディーター・コスリック氏から「彼は小津安二郎の伝統にのっとって映画を作っており、大きな愛情をもって日本に住んでいる人々を描き続けています。我々ベルリン国際映画祭は、彼をここにお迎えすることを光栄に思っています」と“日本の名監督”として紹介された。

登壇した山田監督は、本作が先輩・市川崑監督に捧げたオマージュであることに触れながら、「いまは亡き市川崑監督に『市川さん、僕もあなたと同じ賞をもらいました』と報告したいと思います。僕を選んでくださったディーター・コスリックさん並びにベルリナーレ関係者のみなさまに心からお礼を申し上げます。そして会場のみなさん、どうもありがとう。ダンケシェン」と感謝を述べた。

また、舞台挨拶に登壇した吉永さんは、「ベルリンのみなさま、こんばんは。このベルリン映画祭に3度目の参加をすることができまして、私はとても幸せです。2年前に『母べえ』を上映したときのみなさまの温かい拍手が、いまでも私の胸の中に残っています。『おとうと』もまたみなさまの心に残る映画になることを願っています。ありがとうございました」とドイツ語でスピーチし、喝采を浴びた。

その後、囲み取材に臨んだ監督は、一日をふり返り「この受賞は一生の記念になると思います。長年の功労に対して贈られたのであれば、みんなでもらった賞だと思う。寺島さんの銀熊も良かった。決して順調とは言えない日本映画だが、こんなことを機会に日本の時代が来たらいいなあと、今日の拍手を聞いて思いました」とコメント。さらに、吉永さんも「山田監督の授賞式に立ち会えただけで嬉しい。私にとって市川崑監督は“師匠”、山田監督は“先生”。この尊敬するお二人が同じ賞を受賞されたことは、生徒として、弟子として、とても嬉しいことです。きっと、市川監督も天国で喜んでおられると思います」と2人の巨匠のミューズとして喜びを語った。

なお、本作を観終わった観客からは「笑えて最後は涙があふれてきた。素晴らしい作品だった!」、「心を深く揺さぶられた」といった感動の声が寄せられ、国境を越えて広く受け入れられたことを証明、文字通り有終の美を飾った。

『おとうと』は全国にて公開中。

photo:KAZUKO WAKAYAMA
《text:cinemacafe.net》

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