【雅子BLOG】『ジンジャーの朝 さよなら、私が愛した世界』 

最新ニュース

『ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界』 -(C) BRITISH FILM INSTITUTE AND APB FILMS LTD 2012
  • 『ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界』 -(C) BRITISH FILM INSTITUTE AND APB FILMS LTD 2012
8月31日(土)に公開となる『ジンジャーの朝 さよなら、私が愛した世界』をDVDで。試写で見逃したので、サンプルDVDをお借りして鑑賞しました。昔から好きな少女モノ、ホントは大画面で観たかったな!

1960年代、冷戦下のロンドン。ジンジャーとローズは同じ病院で生まれ、何をするのも何処へ行くのもいつも一緒という仲良し。ヘアスタイルも着ている服も同じというふたり。変わりゆく社会の変動の中、いつしかふたりの間に亀裂が生じてしまう――。

主演のジンジャーには、少女女優としては世界No.1のエル・ファニング。見た目の可愛らしさに加え、演技力、経験を兼ね備え、若くして貫禄さえ漂う。思春期特有の内向的な心情をみずみずしく、等身大で演じている。親友のローズ役にはアイス・イングラント。ジェーン・カンピオン監督とコリン・イングラート監督を親に持つ新鋭だ。エルとは違う気怠いような雰囲気が魅力的で、その魅力を余すことなく役に投影している。何しろ10代の少女の存在感は圧倒的だ。

監督は、『オルランド』、『タンゴ・レッスン』、『耳に残るのは君の歌声』など、デリケートな映像美とドキリとさせる大胆な演出が印象的なイギリス人女性監督サリー・ポッター。最新作はやはり女性をテーマに、しかも少女期という一瞬の刹那を繊細に描き出す。

ジンジャーとローズの一卵性の双子のような脆さと危うさ、少女ならではの無垢で強引な決まり事は、当然のように終焉を迎えてしまう。それは絶対的な友情を邪魔する恋愛だったり、思想感の違い、動向の先にあるもの…。いつか、少女たちも脱皮する時が来るのである。蝶のように、羽ばたくために。

少女の成長物語を不安定な時代背景と詩的で透明感のある美しい映像で見せ、ふたりが長い髪を振り乱し海辺を駆ける、笑う、叫ぶ…、もうそれだけで充分。是非とも大きなスクリーンで、体感して欲しい映画だと思う。
《text:Masako》

関連ニュース

今、あなたにオススメ
Recommended by

特集

page top