渡辺謙、妻・南果歩の『許されざる者』への感想を明かす

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渡辺謙&小池栄子&李相日監督/『許されざる者』女性限定試写会
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映画『許されざる者』の女性限定試写会が9月12日(木)に都内で開催され、上映後には主演の渡辺謙、小池栄子、李相日監督が来場。映画を観終わったばかりの観客からの質問に答えた。

クリント・イーストウッド監督の手によるアカデミー賞「作品賞」ほか4部門に輝く名作西部劇を、舞台を明治初期の北海道(蝦夷地)に置き換え再映画化。人斬りとしての過去を抱えながらもいまは子どもたちと暮らしていたが、生活のために再び剣を抜かざるをえなくなった男の戦いの旅と葛藤を描く。

渡辺さんらはこの1か月ほどの間で幾度も舞台挨拶を行なってきたが、上映後に観客の前に立つのは、ヴェネチア国際映画祭での上映に続き2度目。しかも観客の質問に答えるのはこれが初めてとなる。

決して単純な勧善懲悪の爽快な物語ではないことを重々承知している渡辺さんは、観客の反応に興味津々。「映画の途中で『私、(この映画は)ダメだわ…』と思った人?」、「観終わって『私のタイプの映画じゃないけど、それでも観てよかった』と思った方?」など逆に観客に質問を繰り出す。いずれの問いにも多くの手が挙がるのを見て、うんうんと頷き、「そういう映画なんです」と満足そうに微笑んだ。

渡辺さんの妻で女優の南果歩もすでに映画を観たそう。映画の中で、仲間を殺された十兵衛は、子どもたちに元に帰るのではなく、復讐のために敵のところへと乗り込む選択をするが、渡辺さんは「うちのカミさんは『女だったら何があっても(子どもの元へ)戻る。でも男は行くのね』と言うわけですよ…」と南さんが漏らした感想を明かし、「普通の映画は主人公に共感して感情移入して見るけど、この映画はそれができない。この人(=十兵衛)が何を考え、感じているのか分からない。感情移入ではなく『この人の哀しみは何なのか?』と刺さってくるんです」と語る。

小池さんも「白黒ハッキリとつけられない。気持ちが揺れ動くんだけど、それでも生きていかなくてはいけない。そうした生き様が凛として美しい」と矛盾を抱えながらも必死で生きる登場人物たちの放つ美しさを訴えた。

死の連鎖、復讐の連鎖から逃れられず、死地へと赴く十兵衛について渡辺さんが「子どもたちを食べさせるためというのが十兵衛が旅を始める要因だけど、それだけじゃない気がする。人殺しとして一線を越えたことで背負った業から逃れられず、引きずられ、(また刀を手にするという)最終目的地まで行かざるをえないのでは?」と分析。

一方で李監督は「人を殺めることや復讐が許されないことを誰もが頭では分かっているんだけど、一方で自分の手で(殺しの連鎖を)完全に断ち切ろうとするというヒロイズムが無意識にあったのでは?」と自分なりの解釈を披露。監督と主演俳優がすでに完成した映画のシーンについて、それぞれ異なる意見を述べるという状況に渡辺さんは「2人とも答えが違う(笑)。でも、それでいい!」と嬉しそうに顔をほころばせていた。

2時間15分におよぶ上映の後で、さらに李監督、主演の渡辺さん、そして客席を埋める女性客とおそらくは最も近い視点を持った小池さんの3人が“激論”を戦わせるという何とも豪華で濃密なこの日の試写会。全てが終わった後で、観客の多くは疲労をにじませつつも充実した表情を浮かべていた。

『許されざる者』は9月13日(金)より公開。
《text:cinemacafe.net》

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