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『神様のカルテ2』で就活? 深川監督自ら“氷河期”経験談で大学生にアドバイス

慣れないスーツに身を包み、就職活動に精を出す学生たちが東奔西走。そんな姿が目に付き出すこの時期。映画業界でも学生たちが、狭き門を前に長蛇の列を成す。先日、大手映画会社・東宝が2015年度採用にエントリーする学生たちに…

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右から深川栄洋(監督)&春名慶(プロデューサー)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
右から深川栄洋(監督)&春名慶(プロデューサー)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
  • 右から深川栄洋(監督)&春名慶(プロデューサー)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
  • 東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
  • 宮崎あおい/『神様のカルテ2』 -(C)2014「神様のカルテ2」製作委員会 -(C)2010夏川草介/小学館
  • 深川栄洋(監督)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
  • 春名慶(プロデューサー)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
  • 澁澤匡哉(プロデューサー)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
  • 菊地裕介(宣伝プロデューサー)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
  • 深川栄洋(監督)/東宝株式会社 2015年度新卒採用ワークショップ「神様のシュウカツ」
慣れないスーツに身を包み、就職活動に精を出す学生たちが東奔西走。そんな姿が目に付き出すこの時期。映画業界でも学生たちが、狭き門を前に長蛇の列を成す。先日、大手映画会社・東宝が2015年度採用にエントリーする学生たちに向けて、一風変わった会社説明会を兼ねたワーク・ショップを開催した。

映画会社の仕事を実体験するというのが、この日の趣向。6~7人づつの各グループに分かれた学生たちに出された課題は、「嵐」の櫻井翔・主演映画『神様のカルテ2』(3月21日公開)のキャッチコピーを考えよというもの。その中で最も優秀なキャッチコピーは、実際に公開日前日の3月20日(木)の朝日新聞(※東京本社版 夕刊)の広告に使用されるという珍しい試みだ。

この日は男女合わせ44人の大学生が参加(※映像を通して関西では25人が参加)。実際に課題に取り掛かる前には、作品を鑑賞し、さらに深川栄洋監督、プロデューサーの春名慶氏と澁澤匡哉氏による映画製作についてのレクチャー、宣伝プロデューサーを務める菊地裕介氏からは映画宣伝についてのレクチャーが行われた。

映画監督が映画会社を語ることは少ないが、会社説明会も兼ねたものとあって深川監督もコメント。前作『神様のカルテ』で初めて東宝作品に関わったそうだが、「映画会社は各社特徴があるんですが、東宝は体育会系です(笑)。ほかの会社は監督に気を使っていたり、言葉を選んで話す方が多いですが、東宝は歯に衣着せぬ感じで、良い意味で風通しがよかった」とふり返る。

一方で春名プロデューサーは、命や愛を扱いながらも裏テーマは“ワーク・ライフ・バランス”という『神様のカルテ2』を通して、人生の岐路に立つ就活生たちに改めて問いかける。

「こういう物語では、いつ何時も患者のために駆けつけるのが正義だというのが定石。だけど今回やりたかったのは、医者も人間で、その人にもプライベートがあって、それも人生の一部で、そこにどうやって折り合いを付けていくのかという物語なんです。(学生の)みなさんは、これから就職・結婚・子育てと経験していくと思いますが、“仕事”が自分の中でどれくらいの割合を占めて、どんな意味をもっているのかをこの作品から紐解いてくれたら嬉しい」と、作品に込めたメッセージと共に学生たちにアドバイス。

さらに深川監督も「社会に出て、色んな場面で選択することが増えてくると思いますが、自分にとって捨てるべきものは何なのか? と立ち止まった時にこの映画を思い出してくれれば」と語る。

最後にが、次第に話は自身の就活エピソード。遡ること20年前――折悪しく時代は就職氷河期。専門学校で映像制作を学んでいたという深川監督は、卒業を間近に控えてある映像編集会社に応募したそう。しかし、恩師のある一言が今の道へと続いていると明かす。

「最終面接の前日だったんですが、先生に『お前はやりたいことがあるんだったら、一人ででも自主映画を発表し続けなさい。会社に入ったらきっとお前は頑張るだろうが、自分が本当にやりたいことがなくなっちゃう』と言われ…結局、面接には行かずで。そうして歩いてきたら、みなさんの前にこうして座らせて頂くことになりました(笑)」。

「東宝はそんな不思議な人生を歩んでいる人たちと一緒になって映画を作って成功している会社だと思います。いろんな人たちに会って、色んな経験をすると思いますが、何事も『無駄かな…』なんて思わず、面白い人がいたら話を聞いてみたりするときっと何かのヒントになると思います。僕みたいな人がいるんだってことを頭の片隅に置いておいてくれれば(笑)」とエールを送っていた。

この日集まったのは、選考過程でwebでの小論文と適正検査ですでに篩にかけられた4,000人のうち自主応募から抽選によって選ばれた学生たち。これからエントリーシートでの選考を通過した後、さらに面接やグループワークとさらなる選考を重ねていくという。

今回、宣伝部と共にワークショップを企画した人事部の担当者は、「将来を考える学生の方々にマッチした企画だと思います。今回のように会社説明会で実際にビジネスを絡めるなど、『これまでにない新しいことをやっていく会社』なんだと興味を持ってくれれば」とその意図を語る。さらに、最近の学生たちの傾向について聞いてみると、「こちらが要求したことに対して素直で真面目に応えてくれる。しかし、正解のない業界だからこそ、その枠を超えてくる人材に期待しています」とエンターテインメント業界ならではのコメントも。

果たして、学生たちが考えたキャッチコピーはどんなものだったのか? 答えは20日(木)の朝日新聞でチェックしてみて。

映画『神様のカルテ2』は3月21日(金・祝)より全国東宝系にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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