【MOVIEブログ】3月オススメ映画『それでも夜は明ける』『LIFE!』ほか

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『それでも夜は明ける』-(C) 2013 Bass Films, LLC and Monarchy Enterprises S.a.r.l. in the rest of the World. All Rights Reserved.
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  • 『LIFE!』 -(C)2013 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved.
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  • 『フルートベール駅で』-(C) 2013 OG Project, LLC.  All Rights Reserved.
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3月のイチオシ映画は、アカデミー賞作品賞『それでも夜は明ける』。空想癖のある男のドラマ『LIFE!』。銃殺された青年の最後の1日を描いた『フルートベール駅で』。観終わった後の印象がまったく違う3作品、どれも心に沁みる良作です。


『それでも夜は明ける』
奴隷として送った苦難の12年間。繰り返される酷い仕打ち、この“痛み”を観客に体感させる。執拗に、目を背けずにはいられないほど。人間の残酷さ、奴隷制度そのものへの嘆き。しだいにこの“痛み”が“悲しみ”に変わってくる、人間はなんて愚かな生き物なんだろうと。自分自身の嫌な部分、弱い部分を浮き彫りにされたような感覚になった。主人公・ソロモンは地獄のような日々でも、人間らしさを失わない。家族と再会するために、人間として生きる道を選ぶ。他者までは救うことができなくても。耐えて、耐えて、耐え抜いた先に待つ希望、そして残される絶望に涙が止まらなかった。


『LIFE!』
躍動する映像! 躍動する音楽! 躍動する人生! 壮大な自然の風景に主人公・ウォルターの心情を乗せた驚きの映像が次々と登場する。火山地帯をスケボーで滑走したり、ヘリから海へジャンプしたり。空想が現実となり、観客はウォルターの高揚感を共有する。ベン・スティラーってきっと良い人なんだろうなと思ってしまう。彼の少年のような心が画面いっぱいに溢れる映画。細かい突っ込み所はあるけど気にしないでいいのでは、こんなに爽快でポジティブな作品にはなかなか出会えないから。デヴィッド・ボウイの「スペース・オディティ」が流れるシーンが、もう最高!


『フルートベール駅で』
ごく普通の青年が警官に銃殺された事件。この悲劇が起こる直前の1日を淡々と描く。“淡々と”がポイントだ。まさかこんな事件が起こるなんて思ってもいない。普段どおりのよくある1日を過ごす黒人青年・オスカー、彼には愛する恋人と娘がいる。冒頭に実際の事件映像を提示する演出がボディブローのようにじわじわ効いてくる。この日が最期だと分かっているからこそ、何気ない日常のしあわせが沁みる。いつもと変わらない家族の触れ合いが、たまらなく愛おしい。突然奪われてしまう命の重み、理不尽な殺人への憤りとやるせなさ。これは誰にでも起こり得ること、遺された娘の横顔があまりに切ない。


『アデル、ブルーは熱い色』『アクト・オブ・キリング』『ある過去の行方』『チョコレートドーナツ』『そこのみにて光輝く』など、4月は個人的に期待している作品が多く、楽しみ。
《text:Shinpei Oguchi》

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