芽生える、春 vol.4 春は知的好奇心もぷっくり

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やっと桜が咲きました! 今週末はお花見という方も多いのでは? ぷっくりとした花びらが開くように、不思議と学習意欲や知的好奇心も芽生えるのがこの季節。定番の英会話を始めとするお稽古事など、教材を揃えたりスクールに通い始めたりしたものの、忙しくて夏までにくじけてしまったり。そこで、1回2時間程度の“学習”で知性を磨ける単発の講座などはいかが?

講座とはいっても、それは映画。そう、良質ドキュメンタリーが多く公開されている今、映画は、今の社会について学ぶ良い手段なのです。

話題となった『不都合な真実』のほかにも注目の“講座”は目白押し。例えば、『ダーウィンの悪夢』『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』のふたつ。

『ダーウィンの悪夢』は、一匹の魚から広がる不均衡の連鎖を描いています。生物の多様性から“ダーウィンの箱庭”と呼ばれてきたアフリカのヴィクトリア湖。世界第2位の大きさを誇るこの淡水湖に何気なく放たれた外来魚ナイルパーチにより生態系が崩れたことに端を発し、湖周辺の経済が一変。人々の生活に変化と資本主義経済にからんだ悲劇がもたらされる様子を、綿密な取材によって浮き彫りにしたドキュメンタリーです。どこか遠い国の話だと思ってしまいがちですが、実はこれは日本とも深い関係があるのです。なぜなら、増え続ける外来魚ナイルパーチを獲って輸出することで、湖畔の町には一大産業がもたらされ、日本も輸出先のひとつだから。

食品に関する表示義務が厳しくなる以前は、いわゆる白身魚としてスーパーなどでも売られていたので、その名を知らなくても気づかないうちに口にしていたという人が多いのです。魚自体には罪も問題もありませんが、自分の口にする(した)ものがどのような経緯をたどって食卓まで運ばれたのか、その裏にはどんな悲劇が起きているのか、無視できないという人は多いはず。そんな人にとっては、考えるヒントをくれる格好の教材とも呼べる映画です。

より経済的な企業スキャンダルに興味があるなら、『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』がおすすめ。日本でも企業が抱える問題が毎日のように噴出しているわけですが、ニュースを見るたびに「経営者って強欲なの?」「企業のモラルって?」と頭を抱えている方には、いろいろな発見を促してくれるのではないでしょうか。

こんな風に、興味のある題材をみつけては月に1回程度、劇場に楽しく学習しに出かけてみてはいかがでしょう。これができるのも、ドキュメンタリー豊作というありがたい時代だからこそですよ。

初夏には、あのオリヴァー・ストーンとキューバのフィデル・カストロの対話を記録したユニークな作品『コマンダンテ』も登場。「アメリカが上映を拒絶した問題作」というキャッチがつけられたこのドキュメンタリー。個人的にも楽しみにしていますので、くわしくはまた後日!

《text:June Makiguchi》

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