※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

リリー・フランキー「奥さんと富士そば食べたい」 初主演作『ぐるりのこと。』を語る

初めての子供を失った悲しみから、自責と絶望感に苛まれる妻・翔子と、彼女をそっと支える法廷画家の夫・カナオ。バブル崩壊後の激動の10年を背景に、ありふれた一組の夫婦が対面する困難と再生の道のりを綴る感動作『ぐるりのこと。』が6月7日(土)より公開される。これに先立ち、5月8日(木)、本作のプレミア試写会が開催された。本作が『ハッシュ!』以来6年ぶりの新作となる橋口亮輔監督とともに、映画初主演を果たした木村多江とリリー・フランキーが上映前の舞台挨拶に登壇した。

最新ニュース レポート
注目記事
『ぐるりのこと。』プレミア試写会にて 橋口亮輔監督、木村多江、リリー・フランキー
『ぐるりのこと。』プレミア試写会にて 橋口亮輔監督、木村多江、リリー・フランキー
  • 『ぐるりのこと。』プレミア試写会にて 橋口亮輔監督、木村多江、リリー・フランキー
  • 『ぐるりのこと。』プレミア試写会にて 木村多江
  • 『ぐるりのこと。』プレミア試写会にて リリー・フランキー
初めての子供を失った悲しみから、自責と絶望感に苛まれる妻・翔子と、彼女をそっと支える法廷画家の夫・カナオ。バブル崩壊後の激動の10年を背景に、ありふれた一組の夫婦が対面する困難と再生の道のりを綴る感動作『ぐるりのこと。』が6月7日(土)より公開される。これに先立ち、5月8日(木)、本作のプレミア試写会が開催された。本作が『ハッシュ!』以来6年ぶりの新作となる橋口亮輔監督とともに、映画初主演を果たした木村多江とリリー・フランキーが上映前の舞台挨拶に登壇した。

翔子という役をもらったとき「この役は私だと思った」と話す木村さん。しかし、「監督に『木村さんのドキュメンタリーを撮りたい』と言われて、いろいろと自分が苦しかった時代や封印したことを出さないと、この役は出来ないと思って。役と自分自身の見分けがつかなくなるような感覚の一歩前の段階が苦しかったです」と演じるにあたっては相当の困難があったようだ。夫婦役として共演したリリーさんのことは「自己嫌悪に陥ってしまうほど、とにかくお芝居が上手で俳優らしい方なんです。翔子のように、私自身も引っ張っていただきました」と称えた。これにはリリーさん、「じゃあ名刺に“俳優”と入れるようにします」と照れ笑い。木村さんは、2か月前に出産したばかり。この日が出産後初の公の場への登場となったが、「子供が出来たことだけでなくて、人に支えてもらって生きているということがありがたいことだなと改めて思ってます」と感謝の言葉を述べた。

そもそもタイトルの“ぐるり”とは何なのか? 監督曰く、それは「全てをひっくるめた、人の世界で起こる様々なこと」。物語の主人公に“夫婦”を選んだ理由を「『ハッシュ!』は孤独な人々が繋がっていくという映画だったので、次は繋がっている人たちを描こうと思って。恋人ではないし、ホモだけじゃないぞ(笑)! じゃ夫婦かなという感じで」とふり返る監督。初主演の2人に至っては「映画の神様が微笑んでくれたんじゃないかというような瞬間がありました。この映画は2人の存在に尽きます」と手放しで称えた。

ちなみに、監督は撮影を通して、10キロも痩せたのだとか。それとは逆に、リリーさんは6キロ太ったようで…。「現場にあるお菓子やお弁当が美味しくて。多分『ふんわり名人』(※お菓子)で太ったと思います」と嬉しそうに(?)語った。

そんなリリーさんは、自身の演技を「ただぼんやりとしていただけなんですけど、全裸のシーンに関しては、お尻の形には自信がありますので」と誇らしげ。一方で、現場で橋口監督を見つめる視線はやはり同じ作り手としてのそれである。「おれは6回もぶん殴られました」と茶化しつつも、「毎日『橋口さんは天才だ』というメールを橋口さんに送ってました(笑)。良い作品を作る人は才能があって、あきらめずに、しつこく妥協せずに丁寧に作るのだと改めて教わりました。私生活も仕事も、この映画に出てから大分しつこい感じにはなってきました」と監督にこの上ない刺激を受けたようだ。また、「翔子とカナオみたいにしっかり何かで繋がっているという安心感に基づいて、豊かに生きている人たちに改めて憧れました。こういう奥さんと富士そばに行きたいな」と、ささやかな結婚願望も明かしてくれたリリーさん。その柔らかで、しかし芯のある言葉で「この映画は、“ああそうだったな”とか、“こういうのってやっぱりいいな”と単純なことに温かく気づかせてくれます。観終わった後に、有楽町の街が温かく見えるようになると思いますので、お楽しみください」と締めくくった。

最後に、木村さんが「もう一度自分の“ぐるりのこと”をふり返って、“こういうことも幸せかもしれない”と少し心の温度が上がったら嬉しい」と願いを込めた『ぐるりのこと。』は、6月7日(土)よりシネマライズ、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

関連記事

特集

【注目の記事】[PR]

特集

page top