ジョン・キューザック『2012』インタビュー 地球滅亡の前に何をする?

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『2012』 ジョン・キューザック
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日本よりひと足早く、先週公開された全米で興行収入6,500万ドルを記録、北米初登場1位を獲得したローランド・エメリッヒ監督の『2012』。2012年に世界が滅亡するというマヤ暦の予言が現実のものとなる中で、命がけで家族を守る主人公・ジャクソンを演じたジョン・キューザック。18年ぶりに来日した彼は取材当日、風邪気味で少々つらそうな表情だったが、ダブルエスプレッソを気付け薬代わりに、超大作への出演について語ってくれた。

キューザックと言えば、ハリウッドのメイン・ストリーム作へ出演もするが、アクションよりもオフビートなコメディやドラマで光る演技派というイメージが強い。そんな彼がなぜ、『2012』に主演することになったのだろうか?
「まず、声を掛けてもらえたことが率直に嬉しかったよ。世界的な成功を収めている偉大な監督の作品だしね。どんな脚本か興味を持って読んでみたら、とても気に入ったんだ。映像の素晴らしさはもちろんだけど、危機に直面した人間たちのドラマが素晴らしい」。

地球温暖化問題が世界的に叫ばれる、いまという時代にマッチした作品でもある。
「この映画が作られたのが15年前だったら、リアルな怖さは感じなかったんじゃないかな。地球の温暖化を引き起こしたのは、自然ではなくて人類だ。政治的な要素を描く作品じゃないけど、地球に起きている変化は自分たちによるものだと知っている現代の観客は、この映画にある種の怖さも実感するだろうね」。

ジャクソンは離婚を経験し、1人で生活している売れない作家。自ら脚本を書くこともあるキューザックは「ジャクソンと僕には基本的な共通点はあると思う」と言う。
「いわゆる芸術家タイプだから、自分のしていることだけに夢中になってしまうんだ。そのせいで奥さんは疎外感を覚えるようになる。でも、そういう性格のジャクソンだから、絶体絶命の危機に際して、家族と一緒に何とか生き延びようと必死に考える。ロサンゼルス脱出に集中するんだ。だから、こんな性格も悪くないと言えるんじゃないかな。僕にもそういう面はあると思う」。

崩壊寸前のロサンゼルスから命がけの脱出を試みるシーンは、極限状態でありながら、スクリューボール・コメディを思わせるユーモアのセンスも、ちらほら漂う。
「たぶん、ローランドの美的感性の中にパンク・ロック精神があるからだと思う。西洋文明や宗教を象徴する建物ばかりが次々と壊されていくのも、ただの偶然じゃないと思うよ。真剣に見るとあまりにも悲しい光景だけど、そこには彼独特の感性が反映されている。『破壊によって新しいものが創造される』という逆説的なことがあるように、恐怖の中から不思議なユーモアが出てくることがある。そういう反対要素のミクスチャーが興味深いと思うよ。物語が進むにつれて、どんどんシリアスになるけど、説教じみたトーンにはならない。とても感動できる作品なんだ」。

作中に描かれる大惨事の映像はあまりにもリアル。さらに、環境破壊の進む現代に暮らしていると、3年後に世界が終わると言われたら、「そうかもしれない」と、つい考えてしまうほどだ。では、もし本当に2012年に世界が滅亡するとしたら?
「わからないなあ」と言って、笑うばかりだったキューザック。少し考えてから、「バーに行って飲むかな? いいワインでも」とつぶやいた。



ローランド・エメリッヒ インタビュー
http://www.cinemacafe.net/news/cgi/interview/2009/08/6491/

キウェテル・イジョフォー インタビュー
http://www.cinemacafe.net/news/cgi/interview/2009/11/7051/
《text:Yuki Tominaga》

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