中島哲也監督×役所広司、新作『渇き。』…「血まみれで撮影中です」

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『渇き。』主演・役所広司 photo by KAZUTO SUETAKE
  • 『渇き。』主演・役所広司 photo by KAZUTO SUETAKE
  • 『渇き。』新人・小松菜奈
  • 『渇き。』/原作:深町秋生「果てしなき渇き(上)」宝島社文庫
  • 『渇き。』/原作:深町秋生「果てしなき渇き(下)」宝島社文庫
2010年、『告白』で日本中の度肝を抜いた中島哲也監督の最新作が、「第3回このミステリーがすごい!大賞」を受賞した深町秋生のデビュー作『果てしなき渇き』の映画化である、『渇き。』に決定した。2014年夏に公開される。

原作『果てしなき渇き』('05年刊)は、作家・深町さんの圧倒的な文章力とキャラクターの持つ破壊的なエネルギーが読者を魅了する、累計発行部数が25万部を超えたベストセラーだ。優等生の娘が失踪し元・刑事の父親が捜索に乗り出すが、娘の跡をたどるうち父親は驚愕の事態に巻き込まれていくという、単なるミステリーの枠にはとどまらない衝撃作だ。

その原作を、中島監督自らも参加して脚色。原作の持つエネルギーはそのままに、またもや我々の想像を超えるエンターテイメントへと生まれ変わらせるに違いない。

本作の主人公、藤島昭和役には、主演作が後を絶たず、日本を代表する俳優として活躍し続ける役所広司。突然消えた娘を探しながら、失ってしまった“家族像”を取り戻すべく異様なほどの執念で奮闘する男を演じる。また、突然謎の失踪を遂げた娘、美しき優等生の加奈子役には、監督自らがオーディションで発掘した、新人の小松菜奈。10代特有の危うさと、誰もが息をのむ美しさを併せ持つ少女役を優しく、可愛らしく、そして妖しく演じる。

中島監督は「悪夢のような原作です。映画化なんて絶対無理! ですが、最低最悪の主人公を演じる役所広司さんの勇気、新人女優・小松菜奈さんとの劇的な出会いが、僕にこの物語の映画化を決意させました」と、今回の主要キャストについてコメント。「日本映画にかつてないバイオレンス・ファンタジーを目指し、現在、スタッフ・キャスト、血まみれで撮影中です」と、意気込みを語った。

また、原作の深町さんは、本作の映画化の話に「え? おれのを? あの中島哲也が? 嘘でしょ」と、まず耳を疑ったという。「人様を楽しませようとはあまり考えず、自分のうっぷんや苦悩を叩きつけた未成熟な作品だ。しかし、準備稿のシナリオを読んで腑に落ちた。この段階で、すでに危険な匂いを放つヤバいエンターテインメントに昇華していたからだ。完成したらどうなるんだ……? 早くも中島マジックに幻惑されている」と、映像化を待ちきれない様子だ。

『パコと魔法の絵本』以来、久しぶりの中島組となる役所さんも、「果てしなく渇いている、狂気と暴力。とてつもない物語のようですが、毎日のように凶悪事件のニュースが報じられている今を思えば、この物語はこの国の一部をリアルに描いているのかも知れない、と感じてしまいます。壊れてしまった家庭を再生しようと、もがけばもがくほど、何もかもが壊れていく。そんな愚かで、孤独な男の虚しさを懸命に演じたいと思っています」と、コメントを寄せる。

本作が演技初挑戦にして映画デビューとなる小松さんは、「中島監督の作品に出演できるなんて今でも信じられません!!」と、喜びと不安が半々といった様子だが、「私が演じる加奈子という役は、一見ごく普通の女の子だけど、多くの顔を持っている子だと思います」と役柄について話し、「私にしかできない加奈子を演じたいです」と意欲を見せた。

さらに本作では、共演陣にも豪華キャストが集結する。事件の重要参考人となった藤島に密着する元部下の刑事・浅井役に妻夫木聡。浅井と同じ署に勤め、藤島が失った“家族”を何より大事に考える刑事・愛川役にオダギリジョー。また、加奈子の同じ中学時代の不良少女の遠藤役に二階堂ふみ、加奈子の失踪の原因を藤島に匂わす高校の友人・森下役を橋本愛が務める。そして、加奈子の中学時代の担任である東(あずま)役に、『嫌われ松子の一生』以来の中島組参戦となる中谷美紀と、ベテラン・中堅・若手の実力派俳優たちが会し、ドラマに厚みを加えていくことになる。

中島監督といえば、作品を発表するたびに日本映画界を激震させてきただけでなく、深田恭子や土屋アンナ、中谷美紀、松たか子といった主演女優を限界まで追い詰めた演出で新境地を体現させ、これまで数々の受賞をもたらしている。本作では、新人の小松さんがどんな加奈子を見せるのか。役所さんと演じる父娘の行く末もまた、壮絶な結末を予感させている。

『渇き。』は2014年夏ごろ公開予定。
《text:cinemacafe.net》

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