度々友人と議論するのですが、恋が終わった時、相手に貰った物や写真を全て捨てる人と、思い出として取っておく人と分かれます。その恋が忘れたいものなら、物はゴミに出したり燃やしたり出来ますが、記憶はゴミのように捨てることが出来ません。この物語に出てくる“記憶を消す会社”が実在するとすれば別ですが……。物語の主人公、ジョエルは元恋人を忘れるために記憶除去を決断します。使用されるのは思い出の品の数々。彼女からの手紙、一緒にお金を貯めた貯金箱…。これらを使って記憶をよみがえらせては消し、出会う前の白紙の状態まで戻って行きます。