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【カンヌ映画祭レポートvol.12】超ヘンテコ作と超話題作。星取表が楽しみな2本

今日観た試写は2本。どちらもおもしろかったから紹介するわ。

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今日観た試写は2本。どちらもおもしろかったから紹介するわ。

まず1本目はコンペ外作品。ジョニー・トー、リンゴ・ラム、ツイ・ハークという、香港バイオレンス映画界の3巨頭が一堂に会した『トライアングル/鐵三角(原題)』。これ、超変わった映画で、この3人の監督が別々のオムニバスを撮ったのかと思いきや、なんと同じ作品を3人の監督がパートごとに撮って編集したというものなの。作風のまったく違う3人が同じ作品を撮っているから、突然雰囲気が変わったり、突然色調が変わったりとビックリさせられることが連発するの。しかも、ストーリーもしっちゃかめっちゃかで、宝探しの話かと思っていたら、突然夫婦愛の話になったり、はたまた突然ダンスシーンが入ったり。コレ、笑えない人にはかなりきつい作品だけど、あたしは気に入ったわ! 日本では公開は未定だけど、配給は決まったらしいから、乞うご期待だわね。

もう1本はコンペ作品。すんごい行列の末になんとか観ることができたわ。それがイーサン&ジョエル・コーエン兄弟が監督した『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン(原題)』。砂漠で狩りをしていたハンターが、麻薬抗争の果ての死骸だらけの場所に遭遇。大金を見つけた彼はそれを持って雲隠れを試みるんだけど、組織が雇って寝返った風変わりな殺し屋が執拗に彼を追っかけて…っていう、お話。ストーリー自体単純だけどキャラが濃すぎ! 特にハビエル・バルデム演じる殺し屋は、オカッパ頭にサイレンサー付き散弾銃? しかもコーエン兄弟作品らしく、超まったり淡々としてるのに、なぜか緊張感がピンと張り詰めているのよ。場内はことあるごとに爆笑の渦で、反響は上々だったわ。明日のデイリーマガジンの星取り評価が楽しみ。あたしは4つ星くらいあげちゃう!



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http://www.cinemacafe.net/fes/cannes2007/
《text:Masamichi Yoshihiro》
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