冗談のような設定で強引に進む物語『シューテム・アップ』は純粋に楽しめばオッケー!

クライヴ・オーウェン扮する、本名も定かでなければ生い立ちも不明で謎づくしの男が、通りすがりの妊婦が産み落とした赤ん坊をヤクザな組織から守るために奮闘する…。冗談なのか本気なのか、いまひとつ判断しかねる設定が本作の第一の魅力。しかも、冗談のような設定を本気で掲げる姿勢はそのままに、物語はどんどん強引に進んでいく。

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『シューテム・アップ』
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クライヴ・オーウェン扮する、本名も定かでなければ生い立ちも不明で謎づくしの男が、通りすがりの妊婦が産み落とした赤ん坊をヤクザな組織から守るために奮闘する…。冗談なのか本気なのか、いまひとつ判断しかねる設定が本作の第一の魅力。しかも、冗談のような設定を本気で掲げる姿勢はそのままに、物語はどんどん強引に進んでいく。

どのあたりが冗談のようで強引かと言うと、生まれたばかりの赤ん坊の面倒の世話は、クライヴ演じる謎のガンマン、ミスター・スミスの手には余るため、赤ちゃんプレイ専門の美人娼婦を登場させるあたりがまず強引。スミスとなじみのある娼婦・ドンナ(モニカ・ベルッチ)は赤ちゃんプレイ専門なだけに母乳の出る設定で、組織との戦いに身を投じるスミスをサポートする。

また、冗談と言えば、ポール・ジアマッティ演じる敵組織のボスもふざけた存在。得体の知れないスミスに問答無用で銃弾を浴びせてくる冷酷非情な男だが、筋金入りの恐妻家で、銃撃戦中も妻への電話連絡は欠かさない。そんな彼に対抗するスミスも、家庭菜園に明るくニンジンが大好きで、時にはニンジンを凶器に敵の命を奪ったりもするのだからおあいこである。

これらのおふざけを純粋に楽しむことができれば、この作品に関してはオールオッケー。きっと、楽しめる人が多いのではないかと思う。

《text:Hikaru Watanabe》

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