【TIFFレポート31】ペネロペの一押しで傑作ラブストーリーを映画化『エレジー』

『死ぬまでにしたい10のこと』、『あなたになら言える秘密のこと』など、女性視点で生きる喜びや人生の再出発を描いてきたスペイン出身の女流監督、イザベル・コイシェ。前作から2年、ペネロペ・クルスと名優ベン・キングズレーを主演に迎え、ピューリッツァー賞作家フィリップ・ロスの傑作小説を映画化した『エレジー』が、来年の公開に先駆けて特別招待作品として10月23日(木)に上映された。上映前には、新作の撮影のため来日中のコイシェ監督による舞台挨拶が行われ、作品について語ってくれた。

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『エレジー』 イザベル・コイシェ監督
  • 『エレジー』 イザベル・コイシェ監督
『死ぬまでにしたい10のこと』、『あなたになら言える秘密のこと』など、女性視点で生きる喜びや人生の再出発を描いてきたスペイン出身の女流監督、イザベル・コイシェ。前作から2年、ペネロペ・クルスと名優ベン・キングズレーを主演に迎え、ピューリッツァー賞作家フィリップ・ロスの傑作小説を映画化した『エレジー』が、来年の公開に先駆けて特別招待作品として10月23日(木)に上映された。上映前には、新作の撮影のため来日中のコイシェ監督による舞台挨拶が行われ、作品について語ってくれた。

コイシェ監督は「来てくれてありがとうございます」と猛特訓中だという日本語で挨拶。この日はあいにくの天気となったが、「この映画は今日のような雨の日にぴったりな映画です。というのも映画の80%くらいはN.Y.のどしゃぶりの雨の日の室内のシーンなので、すごくアットホームな感じで楽しめると思います」と作品をアピールした。

ちょうど前回の来日時に新作の構想を練っていたという監督。「物語の構想に難航していたときに、アメリカの映画会社から送られてきたのが『エレジー』の脚本だったんです。実は、私はフィリップ・ロスの大ファンだったので、最初はこの小説を映画化するのは自分には無理だと思ったのですが、とてもチャレンジングなことだし、恐怖を感じながらも“YES”と答えました(笑)」と映画化に至る経緯を明かす。

物語は、ペネロペ扮する若く美しい女性・コンスエラと、ベン演じる大学教授・デヴィッドの年齢を超えた情熱の駆け引きを描く。実は、企画当初から出演が決まっていたペネロペの説得もあって監督を引き受けたと話すコイシェ監督。キャスティングについて尋ねると、「ベン・キングズレーは脚本を読んでいたときから、この人しかいないと思っていました。彼とはロンドンで会い、男女、愛、憎しみ、はたまた愛について、ほかの話は一切せずに話し合い、最終的に承諾してくれました。(共演の)パトリシア・クラークソンやデニス・ホッパーに関しても、彼らしかいないと思いまして、すぐに決まりました。彼らと一緒に仕事が出来て、本心から素晴らしいと感じられる経験ができました」と名優たちに賛辞を贈った。

そして司会者から「デヴィッドとコンスエラ、どちらにより感情移入しますか?」との質問には、監督は自分が女性であることを確認し、「うーん、私はコンスエラよりだいぶ年上だし、もっと若い男性の方がいいわね(笑)」とおどけながらも「映画では、デヴィッドの仮面の下にある、彼の人間性を深く描いています。コンスエラは知的で心が広くて素敵な女性ですが、私は世界中にいるデヴィッドのような、愛を怖れたり愛を弱さだと思ってるような男性にも共感します。2人とも私にとっては“子供たち”なので大好きですよ」とキャラクターたちへの愛着を口にした。

最後に、「何度も観て、家に帰ったら家族や友達にも映画を宣伝してください。もし気に入らなくても、人間のリアルな部分や優しさなど何かいいところを見つけてください。でも監督というのは悲しい生き物で、みんなに『大好き! すっごく良かった』と言われたいんです(笑)」と本音をもらし、笑いを誘った監督。48歳とは思えぬ若々しく、お茶目な人柄に、集まったファンは魅了された。

『エレジー』は2009年正月第2弾、全国にて公開。

第21回東京国際映画祭特集
http://www.cinemacafe.net/fes/tiff2008/
《text:cinemacafe.net》

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