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『色即ぜねれいしょん』主演抜擢に「絶対ドッキリや!」田口トモロヲ&渡辺大知対談

『クローズZERO』、『ROOKIES』など、喧嘩上等! なヤンチャな高校生モノが世を席捲している昨今、そのブームに真っ向から挑む(!?)青春映画が登場した。みうらじゅんの同名原作を、盟友・田口トモロヲ監督が再び映像化した本作『色即ぜねれいしょん』。主人公は喧嘩三昧なヤンキーたち…ではなく、そんなヤンキーたちに時にカツ上げされたりする側の(笑)、モテない文化系男子・純。そんな純を演じたのは、本作が映画初出演にして初主演という“超大穴”新人=渡辺大知。田口監督に「オンリーワンの存在感」と言わしめた渡辺さんと田口監督の、微笑ましい青春クロストークをお届けします。

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『色即ぜねれいしょん』田口トモロヲ&渡辺大知 Photo:Shinya Namiki
『色即ぜねれいしょん』田口トモロヲ&渡辺大知 Photo:Shinya Namiki
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『クローズZERO』、『ROOKIES』など、喧嘩上等! なヤンチャな高校生モノが世を席捲している昨今、そのブームに真っ向から挑む(!?)青春映画が登場した。みうらじゅんの同名原作を、盟友・田口トモロヲ監督が再び映像化した本作『色即ぜねれいしょん』。主人公は喧嘩三昧なヤンキーたち…ではなく、そんなヤンキーたちに時にカツ上げされたりする側の(笑)、モテない文化系男子・純。そんな純を演じたのは、本作が映画初出演にして初主演という“超大穴”新人=渡辺大知。田口監督に「オンリーワンの存在感」と言わしめた渡辺さんと田口監督の、微笑ましい青春クロストークをお届けします。

「渡辺くんはオンリーワン。ミラクルで、ロックなキャスティング!」

——2,000人を超えるオーディションから純役を射止めたという渡辺さんですが、監督とお互い初対面時の印象はいかがだったのでしょうか。

田口「オーディションの前に、映像で渡辺くんのことは見ていまして。黒猫チェルシー(※渡辺が現在、活動しているバンド名)の激しいライヴと、それから彼の私生活もその中で紹介していたんです。そのギャップがすごく印象的でした。つまり普段は礼儀正しくて、非常にシャイで純朴で。それをオーディションで確認できた感じでした」。
渡辺「僕は最初、監督は怖い人なのかな? と。やられていた音楽も知っていたし、(俳優業を)映像で見たことももちろんあったんですけど、どれが本当なんやろう? って…」。
田口「『プロジェクトX』でしょ!? やっぱり」。
渡辺「あ、それが僕、田口さんが『プロジェクトX』のナレーションをやられていたって知らなかったんです。たぶん、あの番組が放送されていた頃って、僕、小3くらいですから。まだあの面白さが分からない年齢で(笑)」。
田口「そうか〜(驚)!」
渡辺「だから映像のイメージがすごく強かったんですけど、実際お会いしてみたら、すごく落ち着いてはる人で、なんか安心できたんです。全く緊張もしなかったし。ただ、僕が純に選ばれたって聞いて、『絶対ドッキリや』とは思いましたけど(笑)」。
田口「あのオーディションは、本当にたくさんのいい出会いがあったんですよ。最終的に10人くらいまで絞り込みましたが、そこまで残った人たちにはみんな別の役で出演してもらっています。ただほかの俳優さんたちは、純以外の役もできると思ったけど、渡辺くんに関しては純しかできない。オンリーワンなんですよ。ミラクルで、ロックなキャスティングだったと思ってます!」

——ただ渡辺さんは、演技自体が初体験ですよね。劇中では驚くほどナチュラルなお芝居を披露していて、まさに純そのものでしたが、正直、最初は相当苦労されたのでは…?

渡辺「とにかく必死で…。監督は僕の地元(神戸)まで来てくれて、リハーサルをみっちりやってくれたのですが、それでも不安でした。むしろもっと、ほかの共演者の方ともリハーサルしたかったくらいです」。
田口「見事にスケジュールが合わなくて。(ヒロイン・オリーブ役の)臼田あさ美さんとヤンキーたちしか合わなかったんです。だから演出部を相手に、彼は全シーンを練習しました」。
渡辺「監督は基本的なことを教えてくれた上で、このセリフはどういう思いで言ってるのかってことは、改めて僕に考える時間をくれたんです。だからやりやすかった…はずなんですが、本番では思うようになかなかできませんでしたね〜!」
田口「渡辺くんが普段のライヴで、ステージの上でやるような表現があるじゃないですか。それを芝居に置き換えるとき、『どうやればいいんだろう?』 っていうのは、すごく悩んでたよね。そこが彼にとっても、一番の譲れないポイントだったと思うし。だからリハーサル時間をかけられたのは、とってもよかったです。あと、そんな短期間で変に(芝居が)上手くなられても困るんで(笑)。青くて硬くて、そしてリアルってところがこちらの狙いなので、器用になることは避けて、『“演じてる”って思わないで』っていうのはいつも言ってました。変にこなれた芝居されても、腹立つしね(笑)」。
渡辺「でも僕は、監督がそう思われてるのは分かりつつも、『現場にもお芝居にも、早く“慣れなきゃ!”』 とは思ってました。できることなら、こなれたかったです…。でも、もちろん無理でしたけど(キッパリ)」。

田口「実際撮影に入ると、時間との戦いですから。いろんなことがどんどんすごいスピードで進んでいくのが、不安だったと思う。でも、渡辺くんも表現者だからね! あえてそこで声をかけたり、優しく包み込むようなことはしませんでした(笑)。純を含めた、3人組(池山役=森岡龍&伊部役=森田直幸)の関係が非常に大事な映画なので、僕があれこれ言うよりも3人でなんとかしてくれるだろうと」。
渡辺「実際、3人は仲良くなりました。撮影の合間にはカラオケにも行ったし 、カメラが回ってなくても、同じテンションでいられるような関係になれてよかったな〜と」。

——ある意味普遍的で、とても素敵な“青春映画”だと思うのですが、それぞれの青春と重ね合わせつつ、本作の魅力を最後にお願いします!

渡辺「純たちって一つの目標に向かってどこまでもまっすぐで、純粋じゃないですか。その目標がフリーセックス(※劇中、純たちが本気で信じ込む妄想!)ってとこが、アホっていえばアホなんですけど(笑)。でもそれを本気で信じ込む純粋さはかっこいいと思うし、憧れますね。いまの時代、こういう高校生はいないのかもしれないし、僕自身、たぶんフリーセックスなんて言われてもまず信じないと思う。疑うところから始めちゃうと思うんです。でも本気で信じるんや! みたいな(笑)。そんなところが素敵な映画です!」

田口「(笑)。僕としては、いままで主人公にならなかったような、中途半端で内気な少年以上、青年以下の人をメインにしたってところが、これまでありそうでなかった青春映画になっている理由だと思います。いま、青春ど真ん中にいる人も、かつて青春を謳歌した大人にも、いろんな世代に見てほしい。必ず一歩…いや、半歩かな(笑)、前に進みたくなるような作品になっていると思います」。

(Text:Kaoru Endo/Photo:Shinya Namiki)

特集・色即ぜねれいしょん
http://blog.cinemacafe.net/special/090727/index.html
《シネマカフェ編集部》

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