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続報! ニコラス・ケイジ主演作をめぐる米独の監督2人のバトルのゆくえ

今年のヴェネチア国際映画祭のサプライズのひとつは、コンペティション部門に同じ監督の作品が2本エントリーされたこと。その監督はドイツの名匠、ヴェルナー・ヘルツォークで、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』(原題)と『My Son, My Son, What Have Ye Done?』(原題)の2本を出品しているが、前者がちょっとした物議を醸している。

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4日、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』会見に臨んだ一同(左から)ニコラス・ケイジ、エヴァ・メンデス、ヴェルナー・ヘルツォーク監督
4日、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』会見に臨んだ一同(左から)ニコラス・ケイジ、エヴァ・メンデス、ヴェルナー・ヘルツォーク監督
  • 4日、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』会見に臨んだ一同(左から)ニコラス・ケイジ、エヴァ・メンデス、ヴェルナー・ヘルツォーク監督
  • 『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』
  • 『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』
  • 『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』撮影中の様子
今年のヴェネチア国際映画祭のサプライズのひとつは、コンペティション部門に同じ監督の作品が2本エントリーされたこと。その監督はドイツの名匠、ヴェルナー・ヘルツォークで、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』(原題)と『My Son, My Son, What Have Ye Done?』(原題)の2本を出品しているが、前者がちょっとした物議を醸している。

タイトルが示す通り、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』はアメリカのアベル・フェラーラ監督の1992年の作品でカルト的人気を誇る『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』にインスパイアされた作品と言われていたが、ヘルツォーク自身はそれを観ていないと言い、2本の作品を比較すべきではないと話している。

実はフェラーラも最新作『Napoli, Napoli, Napoli』(原題)がコンペティション外で上映されるため、ヴェネチアに滞在中。自作のタイトルを使われたことに気分を害し、「あいつらが地獄に堕ちればいい」と話している。だが、この発言はヘルツォークや主演のニコラス・ケイジに向けてではなく、プロデューサーに対してだという。ロイターの取材にフェラーラは「あの作品(『バッド・ルーテナント』)を作ったときは、誰も金がなかった。それが今度は、タイトルを再利用して、何百万ドルも儲けようとしている。その内の1人は私の作品に関わった人間だ。これは許し難いことだ」と語っている。

フェラーラの怒りを耳にしたヘルツォークは「アベル・フェラーラには私の映画を観てもらいたい。もし観てくれたのなら、私も彼の作品を観ることを約束する」と言い、「ウィスキーでも飲みながら、彼と話したいね」と付け加えた。ちなみにフェラーラの答えは「私はウィスキーは飲まない。私が飲むのはビール、バドワイザーだ」とのこと。

《冨永由紀》

好きな場所は映画館 冨永由紀

東京都生まれ。幼稚園の頃に映画館で「ロバと王女」やバスター・キートンを見て、映画が好きになり、学生時代に映画祭で通訳アルバイトをきっかけに映画雑誌編集部に入り、その後フリーランスでライター業に。雑誌やウェブ媒体で作品紹介、インタビュー、コラムを執筆。/ 執筆協力「日本映画作品大事典」三省堂 など。

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