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【シネマ羅針盤】夏休み本命は『ニモ』続編!洋邦ともにアニメ優勢は変わらず

ファン待望の新作『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』を皮切りに今年も、夏休み映画シーズンがスタート。数多くの実写大作がしのぎを削り「10年に1度の激戦」と称された昨夏とは対照的に、ブランド力の強い長編アニメ3本が“夏の映画王”を目指す形だ。

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『ファインディング・ドリー』(C)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
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  • 『ONE PIECE FILM GOLD』(C)尾田栄一郎/2016「ワンピース」製作委員会
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ファン待望の新作『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』を皮切りに今年も、夏休み映画シーズンがスタート。数多くの実写大作がしのぎを削り「10年に1度の激戦」と称された昨夏とは対照的に、ブランド力の強い長編アニメ3本が“夏の映画王”を目指す形だ。

その3本とは、ディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』、夏休みの鉄板ヒット商品である「ポケモン映画」の19作目『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z「ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ」』、そして3年半ぶりとなる劇場版アニメ『ONE PIECE FILM GOLD』。7月16日(土)に同日公開の「ドリー」「ポケモン」を、翌週の7月23日(土)封切りの「ワンピ」が追いかける接近戦に、関係者は熱い視線を注いでいる。

なかでも本命と目されているのが、『ファインディング・ドリー』だ。前作『ファインディング・ニモ』(2003年公開)がここ日本で興収110億円を記録しており、実はディズニー/ピクサー作品としては国内歴代トップの数字。それだけに、13年ぶりとなる続編の認知度、期待度は絶大だ。「アナ雪」以来の好調をいまもキープするディズニーが、広告、タイアップ、パブと全方位で圧倒的な露出を実現させており、再びの100億円超えが期待される。

近年は興収30億円割れが続き、勢いに陰りも見える「ポケモン」だが、5年ぶりとなる本編のみ(短編なし)興行で勝負をかける。初週の週末動員ランキングで『ファインディング・ドリー』と激しい首位争いを繰り広げ、20作目のアニバーサリーイヤーとなる来年に弾みをつけたいところ。前作『ONE PIECE FILM Z』が東映史上最高となる興収68億円超えを記録した「ワンピ」新作はまさに台風の目で、この夏をいい意味で荒らす予感だ。

さらにこの夏は、昨夏に『ミニオンズ』が興収50億円を超えて大きな話題を集めたイルミネーション・エンターテインメントの新作『ペット』(8月11日公開)、東宝がジブリや細田守監督に続く新ブランドとして期待を込める、新海誠監督の『君の名は。』(8月26日公開)など新興勢力も続々。また、第87回アカデミー賞候補となったアイルランド映画『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』は公開規模こそ小さいが、ぜひ見てほしい傑作である。
《text:Ryo Uchida》

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