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【インタビュー】桜井日奈子、可憐な雰囲気とウラハラの強い意志「プロだから、いいものを作りたい」

「岡山の奇跡」の愛称でメディアに彗星の如く現れた桜井日奈子は、透明感のある佇まいで、数々の作品で印象を残し続けている。

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桜井日奈子『ういらぶ。』/photo:Tatsunori Iwama
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可憐な雰囲気に、周りの空気まで澄むようだ。「岡山の奇跡」の愛称でメディアに彗星の如く現れた桜井日奈子は、透明感のある佇まいで、数々の作品で印象を残し続けている。2年間で映画やテレビドラマ、舞台、CMと引っ張りだこの現状からラッキーガールと言われそうだが、走り続けているその足には、女優としての脚力が確かについている。ヴェールに包まれた桜井さんの内に潜む、思いがけないほどのパワーや強い意志は、インタビューでこの後、語られることになる。

「King & Prince」の平野紫耀が主演を務め、桜井さんがヒロインを演じた映画『ういらぶ。』は、星森ゆきもの少女漫画「ういらぶ。-初々しい恋のおはなし-」を基にした、幼なじみの恋愛模様を描いた作品。同じマンションの隣の部屋に暮らす凛(平野さん)と優羽(桜井さん)は、お互いのことが好きなのに、こじらせすぎて恋人未満の幼なじみ関係を続けている。ある日、凛の前に恋敵が現れ、ふたりの関係に変化の兆しが訪れるのだが…。

桜井日奈子『ういらぶ。』/photo:Tatsunori Iwama

人気コミックから映画へ 生身の人間が演じることの苦悩


桜井さん自身は「思っていることを、はっきり言えちゃうタイプ」であるがゆえ、ネガティブ思考で引っ込み思案の優羽とは真逆、と分析。演じにくかったかと振れば、「真逆だからこそやりやすい部分もあったかな、と思うんです。優羽はとにかく凛くんのことが大好きすぎて、周りが見えていないところもあったり、気持ちを伝えようとはするんだけど、なかなか伝えられない子。一歩踏み出そうと頑張る女の子なので、その一生懸命さを表現したいと思いました」と、撮影時のことを思い返しながら、はきはきと話す桜井さん。

しかしながら、コミックから映画へ、空想から現実世界へ、よりリアルなヒロイン像を作り上げるため、悩んだ夜も数知れず。「漫画の中だから“かわいい”となるかもしれないけれど、生身の人間がやったらどうなのかな…と。私が演じることによって、“なんかなあ…”と思われないように、原作にもある“あわわポーズ”はしっかりやりつつも、凛くんが大好きという一生懸命さはブラさないようにしました。そこを映画で表現できたら、観ている方が優羽を応援してくれるような気持ちになるかな、と思ったんです」。

『ういらぶ。』(C)2018『ういらぶ。』製作委員会 (C)星森ゆきも/小学館
前半にはコミカルな場面が続くのも『ういらぶ。』の緩急つけた面白さのひとつ。「監督からは『じゃあ、ちょっとここで、思いっきりブタっ鼻いってみようか』とか、提案されて(笑)」と朗らかに語る桜井さんの言う通り、劇中では、これでもかとブタっ鼻を鳴らしたり、整った顔からは想像もつかないほどの変顔を披露する箇所も多々ある。ある種「女優魂」を発揮し、躊躇なく体当たりでやる姿は清々しく、男っぽくもある。本人も笑う。「そうなんですよ! 周りの方からは『躊躇しそうだね…』って言われるんですけど、全然、思いっきりいきましたね。マネージャーからも『中途半端はダメ。思いっきりやれ』と言われたので、もうそれは遠慮なく(笑)」。

桜井日奈子『ういらぶ。』/photo:Tatsunori Iwama

刺激し合える存在を増やし、自分も成長したい


役に真っすぐ真剣に取り組み、つくろわない姿勢は女優として伸びゆく要素を兼ね備えているようだ。熱心に話す言葉の端々からも、「もっと、もっと」という見えないエネルギーがほとばしる。現場の居方についても、桜井さんのそれは表れており、「基本的には、自分が出ていない場面も見たいタイプなんです。できることなら逐一モニターチェックしています。なぜか? …まだ作品をたくさん経験しているわけではないので、どういうふうにほかの方が演じているのか、映り方はどうなっているのかは、すごく気になります」と「学ぶ」意欲が尽きない。

『ういらぶ。』(C)2018 『ういらぶ。』製作委員会  (C)星森ゆきも/小学館
ほかの出演者の演技を『ういらぶ。』でもよく見ていたからか、こんなエピソードも出てきた。「『ういらぶ。』を撮影してから1年後くらいに初号(試写)があって。そのときに再会したみんなの顔つきが、変わっていたんです。私には、みんなが1年それぞれの現場で頑張っていたんだな…という証に見えて。“たった1年”かもしれないけど、その間にきっといろいろなことがあって、自分と葛藤して向き合ったからこそ、成長していくのかなって、みんなの顔を見て思いました。それに、私もそうであったらいいなと思います。間接的ではあるけれど、刺激し合える存在が、これからどんどん増えていったらうれしいんです」。

「プロなんだから、ちゃんとやりたい、いいものを作りたい」


「まだ作品をたくさん経験しているわけではない」と語った桜井さんだが、2016年に舞台「それいゆ」で初舞台を踏んで以降、今日までたゆまなく走り続けている。デビュー当初からは、女優業との関わり合い方や臨み方も変わってきた。

桜井日奈子『ういらぶ。』/photo:Tatsunori Iwama
「『それいゆ』のときは本当に、わけもわからずというか…監督に言われるがまま、一生懸命ひたむきにやっていました。いまになって、ようやくだんだん周りが見えてきて、自分がどうしたいのかが出てきました。最近はずっと“人前に立っている以上プロなんだから、ちゃんとやりたい、いいものを作りたい”という意識がすごく強くなっています。言われるがまま一生懸命やっていたことから、自分も作品を作る中に参加している、一緒に作っていきたい、そういう思いなんです」。地に足のついた歩みが快進撃の着火剤となり、さらに大きな一歩へとつながっていく。底の知れない、魅惑的なエネルギーを持つ女優・桜井日奈子の進化から目が離せない。

桜井日奈子『ういらぶ。』/photo:Tatsunori Iwama
《text:Kyoko Akayama/photo:Tatsunori Iwama》

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