ギャスパー・ウリエル主演、知られざる植民地支配の闇描く『この世の果て、数多の終焉』公開

第二次世界大戦末期、フランス領インドシナの凄惨な戦場の実態と、傷ついたひとりの兵士の魂に迫った戦争ドラマ『この世の果て、数多の終焉』が公開されることが決定。併せて、ポスタービジュアルと場面写真が解禁となった。

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『この世の果て、数多の終焉』
  • 『この世の果て、数多の終焉』
  • 『この世の果て、数多の終焉』
  • ジェラール・ドパルデュー - (C) Getty Images
第二次世界大戦末期、フランス領インドシナの凄惨な戦場の実態と、傷ついたひとりの兵士の魂に迫った戦争ドラマ『この世の果て、数多の終焉』が公開されることが決定。併せて、ポスタービジュアルと場面写真が解禁となった。

■ストーリー


1945年3月、フランス領インドシナ。現地に進駐していた日本軍がクーデターを起こし、それまで協力関係にあったフランス軍に一斉攻撃を仕掛けた。駐屯地での殺戮をただひとり生き延びた青年兵士ロベールは、兄を殺害したベトナム解放軍の将校ヴォー・ビン・イェンへの復讐を誓い、部隊に復帰する。しかし険しい密林でのゲリラとの戦いは苛烈を極め、憎きヴォー・ビンの居場所は一向につかめなかった。

その悪夢のような日々のなか、マイというベトナム人の娼婦に心惹かれるロベールだったが、復讐の怨念に駆られる彼はもはや後戻りできない。やがて軍規に背く危うい行動を繰り返し、理性を失ったロベールは、さらなるジャングルの奥地に身を投じていくのだった…。

■ギョーム・ニクルー監督が描く、第二次世界大戦末期におけるインドシナの凄惨な真実


本作は、宗主国フランスの視点で第二次世界大戦末期におけるインドシナの凄惨な真実に迫った一作。当時のフランス領インドシナではベトナム人民がフランス軍と日本軍に二重支配されており、多くの日本人にとって知られざる衝撃的な歴史の闇をえぐり出した戦争ドラマである。

フランス映画祭2016で上映された『愛と死の谷』で絶賛を博した鬼才、ギョーム・ニクルーが監督を務め、ベトナムでの現地ロケを敢行。殺戮という無慈悲な行為が日常化し、兵士がいともやすやすとただの肉塊に変わり果てていく戦争のあまりにも不条理なリアルを、いわゆる痛快な見せ場や扇情的なバイオレンスを一切排除した禁欲的な演出スタイルで映し出す。説明描写をあえて最小限にとどめ、想像と解釈の余地を広げた独特のストーリーテリングの手法も実に刺激的だ。

主人公ロベールを演じるのは、『ロング・エンゲージメント』『ハンニバル・ライジング』『サンローラン』で世界中を魅了したギャスパー・ウリエル。グザヴィエ・ドラン監督と組んだ『たかが世界の終わり』ではセザール賞に輝く繊細な名演技を披露したフランスのトップスターが、ベトナム人娼婦との激しいセックス・シーンも熱演。理性と狂気、愛と死の狭間でもがく兵士の痛切な運命を渾身の演技で体現した。

共演には、『終電車』『シラノ・ド・ベルジュラック』などに出演し、セザール賞やゴールデングローブ賞で主演男優賞の受賞歴もある名優ジェラール・ドパルデュー。本作ではロベールの魂を救済しようとする作家役で出演し、映画に確かな重みを与えている。

ジェラール・ドパルデュー - (C) Getty Imagesジェラール・ドパルデュー
今回解禁されたポスタービジュアルには、ウリエル演じるロベールがひとりベンチに佇み、虚ろな表情で正面を見据える姿が。「ここが最も『死』に近い場所。」というコピーが添えられ、大量虐殺のなかを生き延び心身共に傷ついたフランス人兵士の“行き着く果て”はどこなのか、最後まで見届けたくなる1枚に仕上がっている。


『この世の果て、数多の終焉』は8月15日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。
《text:cinemacafe.net》

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