昨年、東映ビデオ（株）が立ち上げた新たな才能を発掘する新プロジェクト「TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY」の記念すべき第1回製作作品に選ばれた、中村貴一朗監督による映画『神回』が、青木柚、坂ノ上茜を迎え、公開されることが決定した。
夏季休校中の高校。文化祭実行委員の沖芝樹（青木さん）は、打合せのため教室に向かっていた。教室でもう一人の実行委員・加藤恵那（坂ノ上さん）と合流し、打合せを始める。しかし、その5分後には、打合せを始めたはずの5分前に戻ってしまうことに樹だけが気づく。
5分間のループに陥った樹は、何とかその状況から抜け出そうと奮闘するが、なかなか脱出することができない。数えきれないほど同じ5分間を繰り返していくうちに、樹の精神は混乱を極め、物語はあらぬ方向へ加速していく――。
本作は、「タイムループもの」という数多くの作品が存在するジャンルに挑みつつも、凡庸な青春ストーリーにとどまらず、学校という閉鎖空間の中で人間の様々な感情をあぶりだした脚本が、多くの審査員から絶賛された。
主人公・樹を演じるのは、連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」でヒロインの弟・桃太郎役を務めた青木柚。脚本を読み、「恋愛やタイムループという仕掛けとしての面白さはもちろん、ループする事によって、徐々に人間の欲や本能、内面の揺らぎが浮かび上がってくる叙情的なストーリーに心掴まれた」と印象を明かした青木さんは、「ひとつの役柄でここまで様々なシュチュエーションに対峙する事はあまり無かったので、とても新鮮で、アトラクションのような撮影でした」とふり返っている。
また、「私が獣になった夜」「監察医 朝顔」に出演し、本作では同級生・恵那を演じている坂ノ上茜も「タイムループに陥った樹のように一緒に巻き込まれている感覚になり、展開にドキドキしていたのを覚えています」と物語の印象を話し、「公開まで少し先になりますが、楽しみにしていてくださいね！」とメッセージを寄せた。
なお、本日より「MOTION GALLERY」でのクラウドファンディングも開始された。
『神回』は2023年夏、新宿シネマカリテほか全国にて公開予定。
