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香港の巨匠7人が集結『七人樂隊』「60年代が撮りたかった」女性監督アン・ホイが明かす

香港の巨匠7人が集結したオムニバス映画『七人樂隊』から、7人の中で唯一の女性監督であるアン・ホイから日本の観客だけに向けたインタビュー映像が到着。

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『七人樂隊』アン・ホイ ©2021 Media Asia Film Production Limited All Rights Reserved
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  • 「校長先生」『七人樂隊』 (C)2021 Media Asia Film Production Limited All Rights Reserved

香港映画界を代表するプロデューサーで監督のジョニー・トーの呼びかけで、サモ・ハンアン・ホイパトリック・タムユエン・ウーピンジョニー・トーリンゴ・ラムツイ・ハークという巨匠7人が集結したオムニバス映画『七人樂隊』。この度、7人の中で唯一の女性監督であるアン・ホイから日本の観客だけに向けたインタビュー映像が到着した。


>>『七人樂隊』あらすじ&キャストはこちらから

7人の監督による7つのエピソードが響きあい、風刺とユーモアが効いたラストが感動へといざなう本作。現在香港で活躍する7人の監督が集まり、1950年代から未来まで、担当する年代をクジで選び撮影されたオムニバス映画。フィルム時代に敬意を表し全編35mmフィルムで撮影された。

アン・ホイ監督は、2017年に映画芸術科学アカデミーの会員に選出され、2020年・第77回ヴェネチア国際映画祭では生涯功労賞の金獅子賞を受賞するなど世界的にも影響力のある女性監督の1人。1995年・第45回ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『女人、四十。』や、アンディ・ラウ主演の『桃さんのしあわせ』などで知られ、1980年代以降「香港ニューウェーブ」の旗手として香港映画の発展に大きく貢献。40年に渡る彼女の映画人生を追ったドキュメンタリー映画『我が心の香港映画監督アン・ホイ』は日本でも公開されている。

そんなアン・ホイ監督の作品は、1960年代の香港の小学校で教育に生涯を捧げた校長先生と、彼を慕う英語の女性教師の淡い恋心を、かつての教え子たちとの絆を交えて人情味豊かに映し出した「校長先生」。60年代から時が流れて2001年、中年になった教え子たちが年老いた校長先生の誕生日を祝うため同窓会を催すまでが描かれる。そこで、女性教師は若くして未婚のままこの世を去ったということが分かり…。

アン・ホイ監督が見事に再現した60年代香港の小学校の様子と、市井の人々の生活や暮らしの風景、そして男女の秘かな愛情は、観客のノスタルジーを誘い、15分ほどの短編とはいえ深い余韻を残す珠玉のドラマ。『ザ・ミッション 非情の掟』をはじめジョニー・トー作品の常連としても知られる名俳優フランシス・ンが、哀愁感たっぷりに校長先生を演じているのも見どころとなっている。

香港版ポスターをバックに日本の観客へのメッセージまで応じた今年75歳のアン・ホイ監督。今回、「校長先生」を撮った理由についての問いに、「元々これは、長編映画の脚本でした。本当はこれを映画化したかったけど、資金が集まらなかった。60年代の文芸作品だから予算もかなりかかるし置いておいたんです。わたしは撮るなら60年代が撮りたかった。それが抽選で当たってね。じゃあ あの物語を短縮して撮ろうと思ったんです」と、製作の裏話を明かす。

また、全編35mmフィルムでの撮影については「カットがかけられない!」と笑いながらも、現像できる場所がなかなかないこと、撮影できるカメラもメーカーに数台しか残っていない等、デジタル撮影に慣れた現在のフィルム撮影の困難を説明。「撮りながら自分がフィルムで撮るのは、これが最後と思いました」と目を細め、「私は当時(1960年代の香港)の思いが、どんなものかを見せたい。秘めたる愛情とかね。あまり人に知られたくない、そんな愛情です」とエネルギッシュに語る。

さらにインタビューの最後には、「日本公開うれしいです。『七人樂隊』は、各時代の香港での生活を描いています。ぜひ劇場でご覧になり、古き香港をご堪能ください」とメッセージを寄せている。

『七人樂隊』は10月7日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。

《シネマカフェ編集部》

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