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映画 『1%er ワンパーセンター』上映中止へ 劇場ユーロスペース有志スタッフからも反対の声

『キングダム』などに出演するアクション俳優・坂口拓の主演最新作『1%er ワンパーセンター』の上映について、東京都渋谷区の映画館「ユーロスペース」側が「その判断は慎重さを欠いた不適切なものであった」と認め、上映中止を発表した。

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『キングダム』などに出演するアクション俳優・坂口拓の主演最新作『1%er ワンパーセンター』の上映について、東京都渋谷区の映画館「ユーロスペース」側が「その判断は慎重さを欠いた不適切なものであった」と認め、上映中止に至る経緯を声明の中で発表した。

本作は、YouTubeチャンネル「たくちゃんねる」を運営する株式会社WiiBER制作のアクション映画。『キングダム』(2019)の左慈役やハリウッド映画『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』(2021)でニコラス・ケイジと共演を果たすなど、アクション俳優や監督として知られる坂口拓が主演を務めた。

だが、坂口氏は2年前に映画監督・園子温の性加害報道があった際、加担したとされる「俳優T」は自身であるとYouTube上で謝罪していた経緯がある。

3月1日(金)、『1%er ワンパーセンター』が3月23日(土)よりユーロスペースほかにて劇場公開、および同日24時(24日0時)より公式オンライン興行(オンライン配信)されることが情報解禁されると、『カメラを止めるな!』の映画監督・上田慎一郎が「ユーロスペースには監督作の上映等でとてもお世話になってきたし、多様な素晴らしい映画に出会わせてくれた。でも性加害に加担した疑いがある方の主演作を説明のないまま上映に踏み切るのはどう考えても見過ごせない」「被害者を置き去りにしている。業界の健全化をめざして尽力する人々や映画ファンを失望させている」とXに続けてポストするなど、上映を疑問視する意見が上がっていた。

さらに3月2日(土)19時30分すぎに劇場公式Xにて、ユーロスペースのスタッフ有志一同として「当該作品の主演・坂口拓氏には園子温監督の性加害に加担した疑惑が報じられており、本人は無実を主張しているものの、未だ問題に決着がついていません。被害に遭った方々への二次加害などを考慮すると、お客様に説明がないままの上映は妥当でなく、スタッフからも延期または中止を求めております」との声明が上がる事態に。

こうした声を受け、ユーロスペースでは上映中止の決定を2日(土)20時30分のX投稿で発表。3日(日)の21時すぎに、同・支配人の北條誠人が「観客のみなさま、当館で上映中、上映を予定している作品の関係者のみなさまにまで多大なご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます」との始まりで改めて声明を発表。

「株式会社WiiBERと配給会社から坂口氏の一連の性加害疑惑報道に関し、警察の調査の結果そのような事実がなかったことの説明を受けて上映を決めました」と経緯を説明し、「上映決定の発表後、当館スタッフをふくめ多くのかたがたからご意見をいただきました」として、「上映が二次加害を引き起こす可能性があることも認識しました。それらのことを考え、上映中止を決定しました。事実がはっきりしないままでの上映が今は許されないと考えたからです」という考えに至ったことを明かした。

先んじて2日(土)、上映中止決定の発表のすぐ後には、WiiBER代表取締役で同作の製作総指揮である太田誉志氏が、「本作主演俳優は性加害者ではないと結論づけ、その経緯や内容に関しても、劇場に報告させていただきました」と主張したうえで、「株式会社WiiBER、所属俳優、そして私自身もエンターテインメント業界に身を置く者として、性加害や性暴力、ハラスメントの根絶を心より願っております。そのために我々ができるかぎりの協力は惜しまぬ所存です」と発表していた。

《シネマカフェ編集部》

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