映画『星と月は天の穴』完成披露上映会が11月18日(火)、都内劇場にて行われ、出演する綾野剛、咲耶、田中麗奈、そして荒井晴彦監督が舞台挨拶に登壇した。
舞台挨拶が慣れないと挨拶した荒井監督だったが、原作のどこに惹かれたのかという質問に「ちょっと言いづらいんですけど、言わなくちゃダメなのかな…」とすぐさましぶると、場内から笑いが起こった。荒井監督は話し出そうとするも「ちょっとやっぱ言いづらいな」と自らストップ。すると綾野が「僕、確認しましょうか?」とそっと近寄ると荒井監督は綾野に伝えようとするが、マイクを手にしたままで、綾野から「マイク通しちゃダメですよ(笑)」と制されていた。

本舞台挨拶中では、そのように綾野が荒井監督の意図を汲む場面が何度か見られ、最終的に荒井監督から「監督、あっちですから(笑)」と言われていた。綾野はあわてて「違いますよ!」と返しており、『花腐し』以来のタッグとなった息の合うやり取りを見せていたのだった。

『星と月は天の穴』は、吉行淳之介による芸術選奨文部大臣受賞作品を同名映画化。過去の離婚経験から女を愛することを恐れる一方、愛されたい願望をこじらせる40代小説家・矢添克二(綾野)の日常を、エロティシズムとペーソスを織り交ぜながら綴っている。

矢添と出会う大学生・紀子を演じたのは、新星・咲耶。紀子役をオーディションでつかんだといい、さらには今回が初めての舞台挨拶となった。そんな咲耶に綾野は拍手の素振りを見せる。咲耶は、「オーディションに受かったという知らせを受けたときは、夢のような心地でした。絶対のこの作品で紀子を勝ち取りたいと思っていたので、精一杯頑張りました。知らせを聞いたときはフワフワして、しばらく現実感もわきませんでした」と伝え、舞台挨拶自体も「ちょっとまだよくわからないです(笑)」とはにかんでいた。

『星と月は天の穴』は12月19日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。


