妻夫木聡が主人公を演じる「ザ・ロイヤルファミリー」の8話が11月30日に放送。隆二郎が迎えた新たな展開に「本当に寂しい」や「ずっと好き」などの声が上がっている。
早見和真の同名小説を原作とする本作は、人間と競走馬の20年もの軌跡を描いた絆の物語。税理士・栗須栄治を妻夫木聡、馬主・山王耕造を佐藤浩市、耕造の隠し子・耕一を目黒蓮、栗須の元恋人で競走馬の生産牧場を営む野崎加奈子を松本若菜、耕造の宿命のライバル・椎名善弘を沢村一樹、耕造の妻・山王京子を黒木瞳、耕造の息子でロイヤルヒューマン社の後継者候補である山王優太郎を小泉孝太郎、調教師の広中を安藤政信、騎手の佐木隆二郎を高杉真宙が演じている。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
亡くなった耕造（佐藤浩市）から相続馬限定馬主としてロイヤルファミリーを引き継いだ耕一（目黒蓮）は、栗須（妻夫木聡）に連れられ、北陵ファームのセリ市を見学に行く。そこで、自分が見初めた新馬を椎名（沢村一樹）の息子である展之（中川大志）が競り落としたことをきっかけに2人は親しくなり、耕一は同年代ながら競馬の古い慣習を打ち破ろうとしている展之の考えに惹かれていく。
一方、デビュー戦を飾ったロイヤルファミリーだったが、その後の調子は今一つ。流れを変えようと耕一はジョッキーの変更という大胆な提案をするが、広中（安藤政信）の反対にあう。「ファミリーにしかない戦い方があると思う」と言う耕一は、展之から「若手馬主の会」に招待され、チームロイヤルとは違う若い馬主たちの先進的な考えに触れるが――というのが8話の展開。
若手馬主の会が周囲から冷ややかな目で見られていると栗須から釘を刺された耕一は、「空気を読まなきゃいけないのは、こっちの方なんですね」「もっと僕の味方をしてもらえないですかね」と自分と一緒にチームスタッフと戦ってほしいと言い始める。栗須に戦う相手はチームスタッフではないと言われた耕一は、溝を深めていく。
そして後日、耕一は忙しい佐木隆二郎（高杉真宙）に代わって、翔平にジョッキーを務めてほしいと提案する。隆二郎だけでなく、広中との関係も拗れ、チームロイヤルの輪が次第に乱れていく様子に、栗須はこれまでにない難しさを感じていた。
耕一に連絡をとった翔平は、栗須のもとに耕一を連れて行こうとするが、展之との飲みに参加することに。そこで自分の背負ってるものについてのプレッシャーを語る耕一だが、翔平は「甘えないでよ」と一刀両断。そんな中、酔っ払いに絡まれた耕一は、耕造のことを悪く言われ喧嘩騒ぎを起こし、警察に連行されてしまう。ジョッキーの翔平もいる中で事件が起きたことから、栗須は耕一に厳しい言葉をかけるが、実は酔っ払いに反応したのは翔平で、耕一は翔平を守るためにその場から逃していたことがわかる。
広中との縁も切れ、ファミリーは転厩先を探すことになるが、栗須は自分が社長ならどうするかばかりを考えていたことを耕一に詫びる。すると耕一は、耕造が他界する前に「迷ったら馬のことだけ、自分が信じたことだけ優先させろよ」と言っていたことを明かす。その言葉通り、ファミリーのことだけを考えてきた耕一だが、ファミリーにはチームが必要とわかっていなかったと心のうちを明かすのだった。
改めて有馬記念で勝つという父とチームとの夢に自分も混ぜてほしい。一緒に有馬記念で勝ってほしいと言う耕一に、栗須は「絶対に私を裏切らないでください」とかつて耕造に言われた言葉を投げかける。後日、広中と隆二郎に謝罪に出向いた耕一は、自分のプランは2年後の有馬に向けたもので、ファミリーは晩成型の血統だと主張。自分には財力もなく、ファミリーが死ぬまでのカイバ料を大きな大会で稼がせることが有馬以外のもう一つの目標でもあることも伝え、2人を説得するのだった。
そして2年後を見据え、翔平を起用するという意見に納得した隆二郎は、「レースは一瞬だけどさ、ジョッキーはその一瞬一瞬を一生抱えて生きていくんだと思うんだよ。俺の中に一瞬が数えきれないほど生きてるよ。引退するまで抱えて走る。それで十分でしょ」と言って去っていくのだった。
そんな隆二郎にSNSでは「隆二郎ありがとう。ファミリーは乗り替わりになったけどこの先もずっと隆二郎もロイヤルファミリーだ。壁として立ちはだかってもファミリーだよ」や「隆二郎さん初登場からずっと好きで、今週も素敵だった。本当にいつも最高のレースをありがとうございます」、「翔平くんの成長が嬉しいと共に、仕方のないことだけど隆二郎がホープの時に“ロイヤルファミリー”と謳っていた場所から離れてしまうのが本当に寂しい」などの声が。
その後、隆二郎は以前展之が手に入れたソーパーフェクトに騎乗することになり、圧倒的なレースを見せる。得意げになる展之に、耕一は「俺はファミリーがいればそれでいい。世代とか最強とかどうでもいい。ファミリーと有馬で勝つ、それだけでいい。いてもいいだろう。こんな馬主も」と宣戦布告するのだった。ようやくまとまったチームに「経済力も人脈もどれも持ち得ない耕一に耕造が遺したものって、ロイヤルファミリーとそのチームなんだなって思った。耕一が馬主としてチームと想いを通わせる過程が描かれた8話すごくよかった…すごくすごく」や「耕一くんの葛藤がビシビシ伝わってきて苦しかったけど栗須さん達チームロイヤルファミリーに耕一くんの気持ちが伝わりより結束力が高まって感動」、「ロイヤルファミリーだけじゃなくチームのみんなも『ファミリー』なんだよってわかった回だったね。ここまで一緒だった隆二郎がライバルになる展開が物語をさらに面白くさせるなぁ（いて欲しかったけど）」などの声が上がっている。
【第9話あらすじ】
2年後の有馬記念優勝という大きな夢に向かい、栗須（妻夫木聡）と耕一（目黒蓮）を中心に、チームロイヤルは固い結束を築いていた。
隆二郎（高杉真宙）に代わり、ロイヤルファミリーの主戦ジョッキーとなった翔平（市原匠悟）は、秋のGⅠシーズンに挑む。だがその矢先、翔平は思わぬ大きなトラブルに巻き込まれてしまう。
一方、耕一のライバルである展之（中川大志）は、父・椎名（沢村一樹）も成し遂げられなかったクラシック三冠制覇を狙っていた。
次々と襲いかかるトラブルにより、目標としていた年末の有馬記念出場は絶望的に思われる。それでも栗須と耕一は、チームを守るため、そして夢をつなぐために奔走していく――。
「ザ・ロイヤルファミリー」は毎週日曜21時～TBS系にて放送中。
