映画館「キネカ大森」で、来館者がチケットを提示した際に女優・片桐はいりが“チケットモギリ”として立っていた――。
そんな体験談がXに投稿され、話題になっている。投稿主はSNSで趣味の映画や音楽について発信している古長壮太郎(@FurunagaS8836)さん。ふと立ち寄った映画館で驚きの体験をしたという今回の投稿には、「ハナシには聞いておりましたが、ホントにいらっしゃるのですな」「私はまだお会いした事ないので、大変羨ましいです」といった声が寄せられた。
古長さんは、この日キネカ大森を訪れたきっかけについて、「歩いて行ける距離だったので」と語る。高校生のころから40年近く通い続けている映画館なのだそう。そんなキネカ大森へ作品鑑賞のために足を運んだその日、思いがけない人物が目の前に現れることに―。

「チケットをもぎる時でした」――俳優・片桐はいりさんを認識した瞬間について、古長さんはそう振り返る。
「『何してるんですか?』と聞いたら、『趣味です』と言っていました。ニッコリ笑っていましたね」
“チケットもぎり”を「趣味」と語った片桐さんに、「不思議な人」という印象を持ったという古長さん。列が混んでいたため、それ以上の会話はできなかったという。

片桐さんは東京都大田区出身で、現在も大森で暮らしているそうだ。今回の投稿には「蒲田駅でお見かけしました」「蒲田駅の喫茶店で見かけたことあります」など、近隣エリアでの目撃情報も多数寄せられた。2018年にはキネカ大森を舞台に、映画館にゆかりのある人物を集めて制作されたショートムービー『もぎりさん』で主演を務め、タイトルにもなっている“もぎり”の役を演じた。本作品はキネカ大森がは開館40周年を迎えた2024年3月には一挙上映イベントが開催されるなど、話題を呼んだ。
キネカ大森の魅力について、「日本初のシネコンで上映作品が選べるのが素敵です」と語る古長さん。
映画館という空間が持つ独特の距離感と、そこに集う人々の偶然。古長さんの投稿は、俳優と観客、作品と日常が自然に交わる映画館の魅力を改めて感じさせる内容となっている。



