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フレンチシネマを観る

カルチャー感度をアップ! おしゃれに楽しむフレンチシネマ特集

WOWWOW フランス月間

ACTRICE(女優)『晴れ、ときどきリリー』

『晴れ、ときどきリリー』

『晴れ、ときどきリリー』 6月9日(日)WOWOWシネマにて放送
 ©Le Bureau/Marcel Hartmann/Chantal Thomine/Christophe Henry

『戦場のアリア』『マリー・アントワネットに別れをつげて』などフランス映画はもちろん、『トロイ』『イングロリアス・バスターズ』などハリウッドでも活躍するダイアン・クルーガー。『焼け石に水』で鮮烈な印象を与え、『8人の女たち』『スイミング・プール』とフランソワ・オゾン作品で知られるリュディヴィーヌ・サニエ。人気と実力、そして美を兼ね備えた女優2人が共演する人間ドラマ。

性格の全く違う姉妹が、母の死をきっかけに互いと向き合う。姉のクララは真面目で礼儀正しく、控えめな性格。都会で弁護士の夫と暮らしていたが、田舎で妹のリリーと暮らしていた母親が事故死したために、リリーを引き取る。姉とは正反対で、空想好きで子供のように自由なリリーは慣れない生活にストレスを募らせ、やむなくクララが田舎の実家に戻り、リリーと2人で暮らし始める。

モデル出身で完璧な美しさを誇り、マリー・アントワネット役をはじめ高貴な女性やクール・ビューティがよく似合うダイアン・クルーガー。本作では奔放な妹に振り回される優等生な姉を好演している。一方、30歳を過ぎて二児の母になった今もコケティッシュな魅力を放ち続けるリュディヴィーヌ・サニエは、少女のまま心の成長を止めた妹を熱演。ぶつかり合うことで、互いに影響し合い、自身を見つめ直す姿が優しさと詩情あふれるタッチで描かれる。監督、カメラマンも女性。美化し過ぎず、それでいて繊細な女性の描き方に注目したい。

MODE(ファッション)『オルエットの方へ』

パリに暮らす仲良しの女性3人が海辺の別荘で過ごす3週間のバカンスの物語。OLのジョエルと友人のカリーン、そのいとこのキャロリーヌが大西洋に面した田舎町にやって来る。目の前に遠浅の海が広がる別荘はキャロリーヌの両親のもの。波の音しか聞こえない9月の別荘地で、美しい夕陽を眺めたり、ベランダで朝食を楽しんだり、「ダイエットする」と言いながら、どうしてもみんなでケーキが食べたくなって、嵐の中をわざわざ買いに出かけたり。泳いだり、読書をしたり、と女同士の気ままなバカンスを満喫していた3人だが、そこにジョエルの上司のジルベール、地元のヨット乗りのパトリックが現れて…。

『オルエットの方へ』

『オルエットの方へ』 6月11日(火)WOWOWシネマにて放送  ©A17

前作『アデュー・フィリピーヌ』('62)が絶賛されたジャック・ロジエ監督による即興重視の演出が冴え渡る。70年代初めの作品だが、ジョエルたちのくつろいだバカンス・ファッションは今見てもキュートだし、何より彼女たちの自然な姿には時代を超えて共感するはず。すべてが楽しくておかしくて笑い転げもするし、ふとひとりになった瞬間にガラリと違う表情になる。急速に秋の色を帯びていく晩夏の風景も美しい。2時間半を超える長編ながら、彼女たちと一緒にゆったりバカンスを過ごす気分に浸っていると、あっという間だ。

たまの休みとなると、私たちは張り切って予定を詰め込みすぎ、逆に疲れてしまいがち。『オルエットの方へ』は、のんびりゆったり過ごすのが最高の贅沢という、フランス流の休暇の醍醐味を味わえる。

L'HOMME et la FEMME(男と女)『ムースの隠遁』

『晴れ、ときどきリリー』

『ムースの隠遁』 6月13日(木)WOWOWシネマにて放送
 ©Eurowide Film Production - FOZ-France 2 Cinema - 2009

「フランス映画祭2013」(6月21日より開催)のオープニング上映作『In the House』(原題)と同じフランソワ・オゾン監督の2009年の作品。

パートナーのルイと、何不自由のない生活を送ってきたムースに突然の悲劇が訪れる。それはドラッグ過剰摂取でルイが命を落とすという事態。恋人同様にヘロイン中毒だった彼女自身も昏睡状態に陥りながら、一命をとりとめるが、同時に彼の子供を妊娠していることがわかる。薬物が胎児に及ぼす影響を懸念した彼の母親から中絶を促されるが、亡くなった恋人と自分を忘れ形見を産む覚悟を決めたヒロインは海辺の町でひとりで暮らし始める。

パリから遠く離れた田舎で隠遁生活を始めて数か月後、そこにルイの弟・ポールが訪ねて来る。お腹の子供を守るという母性はなく、恋人の死という受け入れがたい悲劇を耐えるために出産までの日々を過ごすムース。秘密を抱えた同性愛者のポール。本来なら出会うこともなければ、一緒にいる理由もない2人が生活を共にし、信頼を結んでいく。

ムースを演じるイザベル・カレは撮影時、実際に妊娠6か月だった。妊娠中の女優と映画を撮りたいというオゾン監督の長年の夢に、イザベルが応える形で企画が実現した。撮影はイザベルが“産休”のつもりで滞在中だったバスク地方で行われた。ポールを演じるのは、歌手で本作の音楽も担当したルイ=ロナン・ショワジー。オゾン監督は、ベテラン女優の相手役に演技未経験者を起用するという、もうひとつの願望も実現させている。

text:Yuki Tominaga

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©Le Bureau/Marcel Hartmann/Chantal Thomine/Christophe Henry

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