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『ストロベリーショートケイクス』池脇千鶴インタビュー

魚喃キリコの傑作コミック『ストロベリーショートケイクス』が映画化された! 恋の訪れを待つ里子、デリヘル嬢の秋代、結婚願望の強いちひろ、過食症のイラストレーターの塔子──

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魚喃キリコの傑作コミック『ストロベリーショートケイクス』が映画化された! 恋の訪れを待つ里子、デリヘル嬢の秋代、結婚願望の強いちひろ、過食症のイラストレーターの塔子──

4人のヒロインが紡ぎ出すのは、女性なら誰もが共感できる恋の痛々しさや人生の愛しさ。「台本を読んだ時に里子は私にしかやれないっていう根拠のない自信が生まれたんです」という池脇千鶴に映画の魅力をインタビューした。

「4人とも共感できたんですが、特に里子の場合は、歯を磨いて、お酒を飲んで、独り言をいう……とても平坦な日常を生きているところに共感しました。あと、誰にもすがらずに大失恋を乗り越える、彼女のその凛とした感じが格好いいなと思ったんです」誰の中にでも存在する里子だからこそ演じることが難しいと思いきや「あまり難しさは感じなかったんですよね。台本を読んだ時、どのヒロインに対してもどのシチュエーションに対しても『?(疑問)』が湧かなかったんです」と、“生きた脚本”が出演を決めた理由のひとつだったと語る。

原作の世界観が完璧であるほど映画化されたときに温度差を感じてしまうものだが──
「オファーを受けた後に原作を読んだんですけど、原作も素晴らしいなと。シンプルな画の中に言葉が少しずつ詰まっていて胸をグッと捕まれるような──そして、原作よりもエピソードが増えているのに映画として成立している脚本に驚きました」また、池脇千鶴の過去の作品を観ていた矢崎監督は「好きなように里子を演じてほしい」と、全面的に役を預けたという。それは池脇千鶴が素晴らしい女優であること、2人の描く里子がシンクロしていたことの証明でもある。

「プレッシャーすら嬉しかった」と里子に惚れ込んだ池脇千鶴がひとつだけ苦労したこと、それはベスパに乗ることだった。
「四輪免許は持っているので原付は乗れるんですが、秋代さんを後ろに乗せるシーンがあるので二輪の小型免許を取りに行ったんです。『クラッチって何だっけ?』から始まって……『試験に落ちたらクランクインできない!』と必死でした。自転車と同じ感覚だと思っていたのが大間違い。ほんと難しかったです(苦笑)」

続いて、何故4人のヒロインに共感してしまうのか? また、素の池脇千鶴は4人の中で誰に一番近いのか訊ねてみた。
「男の人には決して見せない顔を切り取って描いているからだと思うんですよね。ストレスで嘔吐を繰り返す塔子のような女性を理解できない男性もいるみたいですけど……。私自身に近い人ですか? 4人すべての要素があると思うけれど、恋愛を全面に出して生きているちひろを見て『あ、似てる……』と思って、いたたまれなくなりました(苦笑)。ちひろは女性の一番醜い部分をさらけ出しているけれど、その分、一番可愛らしくもあるんですよね」。

そんな等身大の女性と並んで魚喃キリコの作品には、どうしようもなく愛してしまうダメ男も欠かせないキャラクターとして登場する。『ストロベリーショートケイクス』の2人の男性──菊地(安藤政信)と永井(加瀬亮)も例外なくそのタイプ。
「もう理由なんてないんですよね。ダメなところをチラっと見せられたら好きになっちゃう(苦笑)。色っぽさがあるというか、母性本能をくすぐられるというか──優しすぎたり、狡かったり、自分勝手だったり……そういう隙間に惹かれるんです。隙間があるからつい入っちゃうんでしょうね(笑)」自身の恋愛観を真っ直ぐに受け止めている彼女だからこそ、繊細で骨太い女性を自然体で演じることができたのだろう。

最後に映画ならではの見どころを訊ねると──
「音と音楽ですね。ラストで流れるmount sugarの『光が消える前に』が4人のヒロインそれぞれの想いを包み込んでくれるんです。漫画では聞くことのできない音を映画で感じてほしいですね」。『ストロベリーショートケイクス』はすべての女性の心に効く万能サプリなのである。




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《text:Rie Shintani》
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