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『レミゼ』『アナ雪』に続け! 今年はミュージカル映画が続々

昨年の『レ・ミゼラブル』に続き、『アナと雪の女王』の大ヒットが後押しする、昨今のミュージカル映画人気。映画界のアカデミー賞、音楽界のグラミー賞と並ぶ、ミュージカル&演劇界の権威ある賞といえばトニー賞

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『ジャージー・ボーイズ』
(c) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT 『ジャージー・ボーイズ』
  • 『ジャージー・ボーイズ』
  • 第85回アカデミー賞『レ・ミゼラブル』パフォーマンス(ヒュー・ジャックマン)-(C) Getty Images
  • 『サンシャイン 歌声が響く街』 -(C)DNA Films
  • 『サンシャイン 歌声が響く街』 -((C)DNA Films
  • 『サンシャイン 歌声が響く街』 -(C)DNA Films
  • 『サンシャイン 歌声が響く街』 -(C)DNA Films
  • 『サンシャイン 歌声が響く街』 -(C)DNA Films
  • クリント・ウーストウッド監督/『ジャージー・ボーイズ』
昨年の『レ・ミゼラブル』に続き、『アナと雪の女王』の記録的大ヒットも後押しする、昨今のミュージカル映画人気。映画界のアカデミー賞、音楽界のグラミー賞と並ぶ、ミュージカル&演劇界の権威ある賞といえばトニー賞だが、先日発表された今年のトニー賞では『レ・ミゼラブル』での熱演&熱唱も記憶に新しく、2004年には「ミュージカル主演男優賞」に輝いたこともあるヒュー・ジャックマンが司会を務め、話題を呼んだ。

ミュージカルから生まれた映画といえば、『ムーラン・ルージュ』('01)『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』('01)『シカゴ』('02)『オペラ座の怪人』('04)『RENT/レント』('05)、さらに『ドリームガールズ』('06)、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』('07)、『ヘア・スプレー』('07)、『マンマ・ミーア!』('08)、『NINE』('09)、『ロック・オブ・エイジズ』('12)と、挙げていけばキリがない。

そして、アボリジニ出身の女性コーラスグループを描いた『ソウルガールズ』(DVD発売中)もスマッシュヒットとなった2014年は、派手さはないものの、じっくりとしたドラマを音楽のパワーが彩る、人気ミュージカル発の珠玉作が相次いで公開される。


英国で大ヒット! スコットランド版『マンマ・ミーア!』!?

まずは、『トレインスポッティング』の製作スタッフが再結集し、『リトル・ヴォイス』のジェーン・ホロックスら実力派キャストたちが出演する『サンシャイン/歌声が響く街』(8月1日公開)。『キック・アス』などで知られる英国俳優デクスター・フレッチャーがメガホンをとり、スコットランドの田舎町リースを舞台に、人生の岐路に立った家族や恋人たちが、それぞれの愛や大切なことを取り戻していく姿を描き出す。

全編にわたりスコットランドの国民的・双子デュオ「プロクレイマーズ」の楽曲だけで綴られた本作は、「ABBA」の楽曲で構成された『マンマ・ミーア!』を彷彿とさせるつくり。特に、クライマックスで登場する「I'm Gonna Be (500Miles)」は、ジョニー・デップ主演作『妹の恋人』の主題歌としても知られ、人気ドラマ「グレイズ・アナトミー」シーズン9でも使われていたプロポーズの定番曲。先日も、本曲を旅先の26カ国ごとに口パクで歌い、4年かけて製作したある男性のプロポーズビデオがYouTubeでも話題になった。

フレッチャー監督曰く、「今回の映画の基になった彼らのアルバム『Sunshine on Leith』は、UKに住んでいる人であれば一家に1枚持っているのではないか」というほどの大ヒットアルバム。また、監督自身は「Mr.ミュージカルというほどではないけど(笑)」と謙遜しながらも、もともと『雨に唄えば』『キャバレー』など50~60年代のミュージカル映画が好きで、俳優としても数多くの舞台を経験してきている。

「40年位前に子役として出演した映画の一つが、アラン・パーカー監督の『ダウンタウン物語』でした」と、フレッチャー監督。アラン・パーカーといえば、『フェーム』『ザ・コミットメンツ』『エビータ』といった数々のミュージカル映画を手がけてきた名匠だ。「彼の最初のミュージカルであった『ダウンタウン物語』に出演したのが、僕にとって初めてのミュージカル映画体験になりました」。

ならば、本作の映画化権を獲得したプロデューサーから白羽の矢が立ったのも当然。ミュージカル映画を撮ることは初めてとなったが、「映画化する際に、物語、キャラクター、音楽を深く知る度にどんどんエキサイティングになっていきました」とフレッチャー監督は言う。「よりエキサイティングな現場であったことは間違いなく、みんなが楽しんでいて、よいエネルギーがみなぎっている現場でした」と話すように、撮影当時から成功への手応えをしっかりと感じていた様子だ。


クリント・イーストウッドが挑むトニー賞受賞作

そして、今やハリウッドの巨匠となったクリント・イーストウッド監督が映画化した『ジャージー・ボーイズ』(9月27日)は、2006年、トニー賞で「ミュージカル作品賞」を含む4部門を受賞した人気ブロードウェイ・ミュージカル。同「ミュージカル男優賞」を受賞したジョン・ロイド・ヤングが、映画版でも主演を務めている。

アメリカ東部ニュージャージー州に生まれた、4人の“ジャージー・ボーイズ”。金もコネもない若者たちがこの貧しい町を出るには、軍隊に入るか、ギャングになるしかなかった。だが、類まれなる美声と曲作りの才能を持つ彼らは、「ザ・フォー・シーズンズ」として完璧なハーモニーと印象的なメロディを武器に、一躍スターダムを駆け上がる。

「ザ・フォー・シーズンズ」の代表曲「シェリー(Sherry)」「君の瞳に恋してる(Can’t Take My Eyes Off You)」などで綴られた映画には、数々のミュージカルにも出演するオスカー俳優クリストファー・ウォーケンもマフィアのボス役で登場。ウォーケンは『ヘアスプレー』のプロデューサー陣と再タッグを組み、年末、NBCが生放送する「Peter Pan Live!」(原題)でフック船長を演じることが決まっており、こちらも期待が高まるところだ。


全米のクリスマスは豪華キャスト競演の名作対決

さらに全米では、日本でもお馴染みの『Annie』(原題)と、グリム童話が散りばめられた人気ミュージカル『Into The Woods』(原題)も映画化され、そろってクリスマス公開となる。

現代ニューヨークを舞台にした『Annie』(12月19日全米公開)は、『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』のクヮヴェンジャネ・ウォレスがアニー役に大抜擢。ジェイミー・フォックスにキャメロン・ディアスといった共演陣で、プロデュースはウィル・スミスとジェイ・Z。脚本を『プラダを着た悪魔』のアライン・ブロッシュ・マッケンナ、女優エマ・トンプソンが執筆しており、監督を務めるのは『ステイ・フレンズ』のウィル・グラック。まさに豪華なキャスト&スタッフによる2度目の映画化は、新たなる現代版“アニー”の誕生と早くも注目を集めている。 

また、ディズニーが製作する『Into The Woods』(12月25日全米公開)は、スティーヴン・ソンドハイムとジェームズ・ラピンが手がけたブロードウェイ・ミュージカル版を基に、ジェームズ・ラピン自らが脚本を務めている。魔女にかけられた呪いを解くため、ある森の中に入り込んでいく主人公の夫婦役には『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のエミリー・ブラントとトニー賞受賞俳優のジェームズ・コーデン。さらに、魔女役にはメリル・ストリープ、赤ずきんのオオカミ役にジョニー・デップ、シンデレラにアナ・ケンドリック、その王子にクリス・パインと、超がつく豪華キャストが集結。監督は『シカゴ』『NINE』のロブ・マーシャルだ。

一方、逆の流れでは、『アナと雪の女王』がイディナ・メンゼルやクリステン・ベルら映画版のキャストでブロードウェイ・ミュージカル化も噂されており、ジョニー・デップ主演作の『ネバーランド』はジョニーが演じた役柄に「glee/グリー」のマシュー・モリソンを迎え、ミュージカル化が動き出している。

また、『GODZILLA ゴジラ』がついに公開となった渡辺謙も、名作「王様と私」でブロードウェイに進出することがニュースになったばかりだ。

まさにいま、ミュージカル映画は第2の“黄金期”。今後もミュージカルと映画のキョリはますます縮まり、相互にファンを呼び込みながら、より進化したエンターテイメントになっていくかもしれない。
《シネマカフェ編集部》

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